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2007.04.11

新入生を迎えて(平成19年度入学式)


去る4月6日(金)桜花春風に舞うなか平成19年度入学式を挙行しました。

本年度の新入生総勢311名は、深野学長の告辞を受け、交通機械工学科の大曲 司晃さんが新入生総代で宣誓を行いました。在学生を代表して学友会総務委員長の植野真美子さんが歓迎の辞を述べ、新入生は、本学学生としての意を新たに大学生活のスタートをきりました。



【学長告辞】

 春たけなわの本日、ご来賓各位並びに保護者の皆様のご臨席のもと、平成19年度久留米工業大学入学式を執り行い、工学部285名、別科16名並びに大学院修士課程10名の新入生を新たに本学学生として迎えますことは、本学関係者一同の心からの喜びとするところであります。
 ここに本学教職員および在学生を代表いたしまして、新入生の皆さんに、心から歓迎の意を表するとともに、保護者の皆様に衷心よりお慶びを申し上げます。
 また、お忙しい中を本席にご来臨を賜り、新入生たちの学生生活のスタートを、ご祝福くださいましたご来賓の皆様に、厚くお礼を申し上げます。

 さて、本学は昨年度創立40周年を迎え、記念のコンサートを市民開放で開催し、祝賀をいたしました。この40年の間、工学系の高等教育機関として、「人間味豊かな産業人の育成」という建学の精神と、「知を磨き、情をはぐくみ、意を鍛える」、すなわち「知・情・意」のバランスのとれた人材の育成を、教育の理念として、若人の工学技術教育と、全人教育に力を注いで来ました。
 この「知、情、意」の「教育理念」は、皆さんは初めて聞く言葉でしょうし、本学在学中にぜひ体得していただきたい大切なものですから、少し説明を加えておきます。この「知、情、意」の「知」は授業において修得される「知識」であり、「理論」であり、「技術」や「教養」などを指すものであり、大学教育の中で皆さんは工学に関わる「知」を磨くわけです。
 次の「情」は、授業における教員と学生等との濃密なコミュニケーションや社会との関わりの中から育まれる「人間愛」であり、「情感」や「感性」などを意味します。
 また、「意」は「心・気持ち・精神力」であり、「強靭な意志力」と「逞しい精神力」を意味しています。これらの「知、情、意」を在学中に是非とも体得していただきたいと思います。 われわれ教員は、「愛の教育」でもって、その体得を手助けいたします。

 さて、本学は、開学以来、常に時代に即応して教育の改善と組織の改革を行ってまいりましたが、さらに本年度からは二つの教育改革を導入いたしました。

 一つは「教育創造工学科」を新設したことです。中学や高校での「理数離れ」は学術会議でも取り上げられる大問題ですが、この傾向を解消するためには、幅広い工学の基礎の上に「豊かな創造力と応用力」を持つ先生が、理科や数学の教育をする必要があると考え、この学科は、そのような先生を育成することを目指して設置されたものであります。この学科の入学生が第一期生として出席されておられますが、皆さんは教育創造工学科の、良い歴史の第一歩を作っていかれるように、期待しております。
 もう一つの改革は、大学院の修士課程に、国内で始めて「自動車システム工学専攻」を設置したことです。本学には学部に「交通機械工学科」という学科があり、この学科で、従来の二級自動車整備士資格取得のほか、「自動車開発設計」コースと「自動車エンジニア」コースの二つのコースを整備し、全国でも珍しい自動車開発関連技術者育成に特化した教育がなされます。
 この度、大学院に設置されました「自動車システム工学専攻」では交通機械工学科に引き続き、自動車および自動車関連企業の研究・開発・設計や生産技術に対応できる技術者を育成いたします。
 さらに、ここには、一級自動車整備士の養成課程も設置しました。それによって、国内最高の自動車整備士の資格が得られます。
従来の他の学科もその内容は大幅に改善されており、最新鋭の設備、施設、などを新設しております。
 これらに加えて、各学科教育の特徴作りを一層進めるために、本年度は、すばらしい有能な一三名の先生方を本学にお迎えいたしております。それととともに、一二名の先生方を適材適所に配置換えすることによって、各学科の陣容を新たにして、充実いたしました。

 このような教育環境のなかで、皆さん一人ひとりが、能力的にも、精神的にも、さらには体力的にも逞しく成長するように、先生方は誠意をもって教育していかれます。皆さんは、これに応えていただくとともに、どうぞ遠慮しないで、先生方にすすんでコンタクトされるようにお願いいたします。先生方はそれに対して丁寧に対応されるはずです。
 皆さんが、これから本学で受ける教育は、受身や強制される勉強であってはなりません。高等学校と大学における学習でもっとも異なるのは、その自由さであり、その代わり大学における学習で、もっとも求められるのは自主性です。決して易しく楽しいことばかりではありません。しかし、苦しくてもそれを乗り越え、前に進み、深く探求すればするほど、新しいことを知る楽しさを知ることができます。

 私は、数日前にソニー会長の出井伸之氏が、若者からの質問に応えるというテレビ番組をみました。そのときの一つの質問に「社長になるにはどうしたらよいでしょうか」という質問がありました。これに対して出井氏は、「それは、情熱を燃やせるものが見つかって、最後までそれに情熱を燃やし続けられるかどうかです。」と短く答えられました。
 皆さん、皆さんもできるだけ早く、情熱を燃やせるものを見つけてください。それが、勉強であっても、皆さんを惹きつけるどのようなものであっても、それに打ち込んでいる姿は美しいものです。大学の四年間はあっという間に終わります。人生のうちの、ほんのひととき、と言えるかもしれません。その間にどれだけのものを身に付けるか、これは皆さんのやり方しだいです。そのようにして得たものは皆さんの宝であり、将来を助けてくれるものでありましょう。友達や教職員との絆を大切にして、大いに活躍されることを願っています。

 終わりに、ご列席の保護者の皆様方に、私ども教職員は新入生の皆さんの教育にできる限りの力を尽くす覚悟であることをお約束するとともに、教育に万全を期するために、ご家庭と大学の緊密な連携、大学への積極的なご支援をお願い申し上げ、告辞といたします。

久留米工業大学 学長 深 野 徹平成19年4月6日


久留米工業大学 学長
深 野 徹

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