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平成19年度久留米工業大学学位記・修了証書授与式 (2008年3月19日)

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2008.03.21

平成19年度久留米工業大学学位記・修了証書授与式 (2008年3月19日)

3月19日(水)、本学体育館において、平成19年度の学位記・修了証書授与式が挙行されました。本年度の卒業生総勢334名は深野学長の告辞を受けて、卒業生・修了生を代表して、機械システム工学科の小山貴史さんが代表答辞を述べました。
また、学業優秀賞や課外活動や社会的に顕著な成績を修めた特別賞として学長賞が授与されました。さらに、卒業生からの記念品の贈呈があり、久留米工業大学の学園歌を出席者一同で斉唱し、久留米工業大学との絆をさらに深めて、本式典は終了しました。
最後になりましたが、このたび卒業されました本学学生に対してお祝いを申し上げるとともに、今後のさらなる活躍を祈念します。

【学長告辞】

本日ここに、ご来賓各位ならびに保護者のご臨席のもと、久留米工業大学平成一九年度、学位記・修了証書授与式を執り行い、三〇六名の学部卒業生、六名の大学院修士課程修了生、ならびに二二名の別科課程修了生をそれぞれの道に送り出すことができますことは、本学教職員一同の心からの喜びとするところであります。
ご多忙の中をご来臨頂き、卒業生、大学院及び別科の修了生たちの門出をご祝福、ご激励賜りましたご来賓の皆様方に、厚くお礼申し上げます。
また、ご列席の保護者の皆様には今日の日を迎えられたことを、心よりお喜びを申し上げます。
本日の主役である卒業生、修了生の皆さん、まずは久留米工業大学を代表して心から「卒業おめでとう」と申し上げます。
さて、本学の建学の精神は、「人間味豊かな産業人の育成」でありますが、これは、ますます複雑化する現代社会に対応しえる心豊かな、人間味のある産業人の育成が、最重要であるとの認識にたって、本学の創立以来の変わることのない精神であります。
そして、この建学の精神を実現するために、「知を磨き、情を育み、意を鍛える」こと、すなわち知識、技術及び教養を表す知、人間愛、思いやりや優しさを表す情、それに加えて、不屈の意志、逞しい精神力を表す意味の意の「知、情、意」を教育の基本理念として、教育がなされています。
皆さんは、この本学の建学の精神と、教育理念をしっかり体得されているはずです。これに学校教育で身に付けた専門的知識と専門的能力をもって、実社会に出て行かれますが、どうぞ自信をもって堂々と活躍してください。
私は常日頃、倫理感という言葉がとても気になっています。人間として生きて行く上で、決して見失ってはいけないものではないかと強く思っているからです。この倫理感こそが人間の心に唯一の安心を与え、相互の信頼を築く基礎になると信じています。
昨今の報道ニュースでは、心を痛めることが多すぎます。大半はこの倫理感の欠如によるもののようであります。
倫理感という言葉を極めて優しく言えば「思いやりの心」と言えるでありましょう。これこそ本学の建学の精神と教育理念の目標とするところであります。
皆さん、既に体得されている久留米工業大学の建学の精神と教育理念を一生忘れることなく、堂々とした人生のもと大いに活躍してください。
最後に、簡単で覚え易い、しかし極めて重要なことを申し上げます。それは、「三つのP」という言葉です。PはアルファベットのPで、これが三つあるわけです。この「三つのP」のうちの一つは、「情熱の意味を持つPassion」という単語の最初の文字のpであり、次のPは「哲学を意味するPhilosophy」のPであり、最後の一つは「物理あるいは物のことわりを意味するPhysics」のPで、これらを三つあわせて「三つのP」、トリプルPであります。
「情熱」は、何かをやろうとする時の底力となるもので、逞しい精神力を奮い立たせ、やる気を起こさせる原動力となるものです。
次の「哲学」は、その人の人間性を形成するものであり、先ほど述べました、倫理感や正義感の根底にあるものです。今から皆さんが活躍する社会ではこれがもっとも必要であるかもしれません。皆さんが指導的立場に立たれるようになった時に、哲学のない指導ではその内貴方のチームの統制が取れなくなるでしょう。
最後の「物のことわり」は、「なぜか」ということを考えることによって身に付いてくるもので、皆さんは本学の教育によって十分に身に付けているものであります。これは、この先関わっていく仕事で最も必要であります。これが欠けた仕事では良い仕事ができなくて、他の人の納得を得られないし、皆さんたちへの信頼を次第に失っていくかもしれません。
私は、若い頃から学生たちに、この「トリプルp」は、三つとも必要で一つも欠けてはならないと話して来ました。大切なのはこれらの三つには順番があります。皆さんのような若い人たちは、まず情熱が必要です。仕事にも情熱をもって無我夢中で頑張ることです。情熱を失わなければきっと成果も伴ってきて、信頼も勝ち取ることができるでしょう。
そして少し年を重ねて指導的立場になったら、「哲学」のない指導では若い人は付いてこなくなります。理路整然とした指導ができるかどうかは、貴方のグループが担当している仕事が上手くいくかどうかに現れてきます。
最後の「物のことわり」は、皆さんのように本学で学んだ人たちは「なぜそのようになるか」ということを常に十分理解する必要があったはずです。会社で携わるものにも同様であります。
皆さん、どうぞ「三つのP、トリプルP」を忘れないで、社会のリーダーとして、人類の未来に向けて勇気を持って、堂々と歩んでいかれることを、願ってやみません。
 皆さんは、本日本学を巣立って行きますが、どうぞ大学に帰ってきて、皆さんの活躍ぶりを先生方に話してください。それは、先生方にも大変うれしいことであり、役立つこともたくさんあります。
 終わりに、卒業生・修了生の皆さんの今後のご健康とご多幸を祈って告辞といたします。

平成二〇年三月一九日

久留米工業大学長
      深 野   徹


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