久留米工業大学

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AI 教育で国内を先導する久留米工大。AI 時代を生きる高校生に知ってほしい独自の学習内容とは。

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新着情報

2021.10.01

AI 教育で国内を先導する久留米工大。AI 時代を生きる高校生に知ってほしい独自の学習内容とは。

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2021年8月4日、久留米工業大学の AI 教育が、国内を先導する AI 教育だとして文部科学省により認定されました(MDASH Literacy、MDASH Literacy+)。

今回は、2020年に新設された久留米工業大学 AI 応用研究所の副所長である小田教授に、詳しく話を聞いてみました。

AI 時代を生きる高校生にとって、とても面白くワクワクする教育内容であり、AI 時代で重宝される人材になるために重要な教育であることが分かります。

小田まり子 教授プロフィール

所属 : 久留米工業大学 AI 応用研究所 教授 (AI応用研究所副所長)

学位 : 工学博士

経歴 :

2020年4月   現在久留米工業大学 AI 応用研究所 教授

2015年4月 -2019年9月 羽衣国際大学 現代社会学部 教授

<研究分野>人文・社会 / 教育工学

<研究キーワード >特別支援教育 / AI リテラシ教育 / 人工知能

★ AI 教育で国内を先導する10の大学の1つに選ばれたそうですね。おめでとうございます。

ありとうございます。地域企業の方々と共に、地域に根ざした AI 活用・教育を進めてこられていることが、今回選定してもらえた大きなポイントだと思います。



★具体的に教えてもらってもよろしいでしょうか。

2021年8月4日、本学の「地域課題解決型 AI 教育プログラム(リテラシー)」が文部科学省「数理・データサイエンス・ AI 教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)MDASH Literacy」に認定されました。

筑波大学や九州大学などの国立大学と並んで久留米工業大学が選出され、AI 学習で国内を先導する10の大学の1つになりました。

本教育プログラムの特色である、地域及び産業界との連携による AI を用いた課題解決型学習(PBL)が、先導的で独自の工夫・特色を有する教育として高く評価され、初年度「数理・データサイエンス・AI教育プログラム認定制度(リテラシーレベル)MDASH Literacy+(プラス)」に選定されました。

久留米工業大学では、学科に関わらず全ての学生が本 AI 教育プログラムを履修できます。



★誇り高い評価ですね。どのような教育内容なのでしょうか。

全体像は次のような感じですが、1年生後期から「 AI 概論」という講義が始まります。

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この「 AI 概論」は、AI とはどういうものかを学ぶリテラシー科目です。AI は世の中でどのように活用されているのか等について概要を学んでいきます。

ただし、リテラシー教育といっても、しっかりプログラミングの基礎を勉強をし、最後には機械学習を学びます。犬と猫の画像を分類する近未来予測を、プログラミングで実装します。

工学系学生が対象ですから、座学だけでなく、実際にライブラリを利用し、機械学習の流れを体験するところまでをリテラシーとして教育しています。

学生にとっては少しハードかもしれませんが、1年生後期に、実データを用いた実装までを体験することによって、本学の AI 教育のテーマである「 AI による地域課題解決」に取組む基礎が身に付きます。

続く2年生前期の「 AI 活用演習」では、受講者全員が多層パーセプトロンやディープラーニングまでの技術をプログラミングで体験します。また、地域企業と連携した AI による課題解決PBL に取組む学生もいます。

現在進行形で実在する地域の課題をテーマに、AI でいかに課題解決していくかを、グループワー クを重ね、地域企業のフィードバックをもらいながら、AI を現実社会の課題解決まで落とし込んでいきます。

これは、 地域に根ざし、地域と距離感が近い本学だからこその取り組みです。



★実践重視のユニークな経験を、早い段階から経験できることはとても魅力的ですね。また、学科横断型で必修科目ということが驚きです。必修にした理由は何でしょうか。

すでに AI は生活に欠かせない存在になりました。今の高校生が社会に出るときには、AI をどのように活かしていくかを考え、提案し、活用までしていく力が求められると思います。

専門を学ぶだけでなく、「 専門 × AI 」の思考と活用力が必要とされる時代に突入します。

そのような時代に力強く生き残っていく人材を育てるために、本学は専門× AI の教育を浸透させていきます。



★専門×AI の時代という視点、勉強になります。「 AI 」を身近に感じていない高校生は多いと思いますが、AI を身近に感じる実例などはありませんか?

そうですね・・・。例えば、「Google検索」は一番身近な存在かもしれません。キーワード検索機能ですが、単に検索キーワードがタイトルに入った検索結果を表示しているのではなく、検索者にとって「最も有益な情報は何か」AI が総合的に判断し、検索結果に反映しています。

他には、コンサートや飛行機のチケット予約も AI が活躍しています。残り枚数や時期によって「これくらいの価格だったら売れるだろう」と AI が判断し、価格を表示していたりします。

テレフォンオペレーターも最近は AI が答えるサービスも増えています。「こう聞かれたら、こう答える」というようなルールを AI に学習させ、自動回答するようにしています。



★ AI 教育が日本で推進され始めましたが、久留米工業大学の AI 教育のユニークな点は何になりますか?

文部科学省に評価されました点は2つです。

1. 地域の課題解決に AI を用い、地域企業と一緒に取り組んでいる

2. さまざまな学習履歴の学生に対応するサポート体制

1点目についてですが、本学は地域に開かれた工業大学として、地域企業との連携した研究・教育を行ってきました。2020年に AI 応用研究所を開設して以来、「 AI を活用してこの課題を解決できないか」というような相談が増えております。

また、久留米・筑後地域には、学生の教育に協力的な企業が多く感謝しています。地域と近い久留米工業大学らしい結果を出していけるのではないかと考えています。

2点目について、さまざまな学習レベルの学生に対応するため、AI 学習の相談にのる学習アシスタントを用意しています。さらに、LINEチャットボットによる AI による AI 学習サポートも整備しました。

今後も、どのような学習サポートが必要か常に検討しながら、AI 学習環境をさらに良くしていきます。



★手厚いですね。その他伝えたい教育内容はありますか?

AI エンジニアを育成するためのバーチャル海外留学を今年から進めています。

バーチャル海外留学は、久留米工業大学と海外協定校であるセントラルワシントン大学が共同で開発した「国際社会で貢献できる AI 技術者育成」のためのオリジナル語学研修プログラムです。

次世代社会を共に支える海外の若者や学内の異なる学科の学生との交流を通して、人々の考え方の多様性や共通性を理解し、互いに良い影響を与え合い、成長できることが AI エンジニアコースの魅力です。

具体的には、夏休み期間中の20日間、英語のみでコミュニケーションし、ジョブインタビューも経験します。また、バーチャル留学の後半では、地域課題をテーマに、グループで AI を活用した課題解決案について議論します。そして、セントラルワシントン大学の学生や教授に向けて、その内容を英語でプレゼンテーションします。

今年は30名の学生を6チームに分け、それぞれのチームに教授を1名ずつサポーターとして入ってもらいました。

サポーターという立場でしたが、学生の熱に影響を受け、学生も頑張っていましたが、先生も必死に頑張っており、その光景が私としては嬉しくも面白かったです(笑)

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(楽しそうに話す小田教授)

学生も、先生も、熱くなって学べる環境はとても魅力的ですね。聞いているだけでワクワクする AI 教育プログラムです。最後になりますが、これから久留米工業大学を受験するかもしれない高校生にメッセージをお願いします。

本学の AI 教育は全学生が受講可能です。座学だけでなく、実践的に手を動かして楽しみながら学ぶことができます。専門技術に加えて、AI の知識や技術を身につけたい方や、地域の方と共同で、AI を活かした地域の課題解決などに取り組みたい方は、是非本学にいらしてください。さまざまな方とコミュニケーションをする中で社会人基礎力なども身につけられますよ。お待ちしています。ありがとうございました。




▼地域課題解決型 AI プログラムの問い合わせはこちら▼

0942-22-2348(直通) FAX:0942-21-8770

E-mail:kyomu@kurume-it.ac.jp

取材者:高田樹彦

久留米工業大学 広報コーディネーター

株式会社サンカクキカク 企画営業部 / 新規事業開発部 / 広報PR部 マネージャー

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