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【 地域連携 】AI スマートパーキングで駐車場の不便解決に挑む。学生の力が輝く。

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2023.05.29

【 地域連携 】AI スマートパーキングで駐車場の不便解決に挑む。学生の力が輝く。

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ショッピングモールなので、駐車場の空きを探してグルグルと車を走らせた経験はないでしょうか。そんな不便を「 AI 」で解決する研究が「 AI スマートパーキング」です。研究を進めている本学情報ネットワーク工学科 千田 陽介 教授(AI応用研究所 所長)にお話を聞きました。



AI スマートパーキングのはじまり


DSC05876(写真:久留米工業大学 情報ネットワーク工学科 教授 / AI応用研究所 所長 千田 陽介 氏)


ー AI スマートパーキングの研究をはじめたきっかけは何でしょうか。

システム構築サービスなどを提供している株式会社 Kyuホールディングス 様より本学にご相談をいただきました。OKI の AI エッジ・カンファレンス & ソリューションコンテストにおいて第 2 位を獲得したアイデアで、商用化に向けて一緒に動いてほしいということでした。

相談を受けよう、一緒に共同研究しようと思われたのはなぜでしょうか。

「面白そう」と感じたからです。

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具体的にどのような研究をされていますか?

駐車場の空き状況を AI を活用して把握するシステムを研究しています。
車が駐車している状態とそうではない状態を、カメラを通してデータを取得し、AI で画像処理をしています。雨がひどい、雪が降っている、夕陽が眩しいなど、正常に動きづらい条件などがあり、今はある程度どのような状況でもシステムが機能するように試行錯誤の日々です。

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今の課題感、チャレンジしていることは何でしょうか。

車を車だと認識する精度を高めようとしています。
そのために、AI に数多くのさまざまな形の車を学習させています。元々持っていた車のデータはアメリカのもので、日本の車をなかなか正しく認識してくれませんでした。アメリカはトラックやSUVなどが多いですが、日本では小型の車や白い車なども多いです。日本に合わせた画像収集と学習が必要です。
また、検出率や改良値をいかに出すかも課題です。製品化をするために研究してますので、能力や成果を分かりやすく伝える方法を模索しています。

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研究に関して今後の展望を教えてください。

多くの方と協力をしながら一生懸命開発しておりますので、実際に製品となり、全国的に導入されたら嬉しいです。
また、学生が社会に出て、いつか子どもができた際に、全国的に導入されたシステムを見て「パパ / ママは昔ね、、、」というような話ができるようになるといいですよね。
まずは、AI スマートパーキングですが、今回開発した技術や獲得したノウハウを、駐車場以外へ技術展開することも展望としてはあり得ます。



学生が主体的に進める本研究。学生の自由な研究の場となっている。

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学生はどのような関わり方をされていますか?

本研究は、学生がアイデアを出しながら、実際にシステム開発しています。私はアドバイスをするなど、サポート役として動いています。企業様とのやり取りなども学生がしておりますので、学生が主となり研究を進めていると言えると思います。

学生からは、「子どもや猫を検知してアラート鳴らせないか」などユニークな視点のアイデアも出てきています。
学生の自由な研究の場となっている点も、本研究の価値だと思います。

DSC05945.jpg(写真:久留米工業大学 大学院 電子情報システム工学専攻 2年 今村洋介さん)


ここからは現役学生などにもお話を聞いていきます。今村さんはどのように本研究に関わられていますか?

認識率を高めていくための AI 学習に関わっています。どのようにアプローチすれば、目的は達成されるのか、考えながら動いています。

本研究に関わったきっかけを教えてください。

お世話になっている千田先生に研究内容についての相談をしました。その際に、本研究のことを知り、面白そうだと感じ関わるようになりました。

実際に関わってみていかがですか?

これまで勉強していたこととは全く違う内容が多く、新しい学びの量がとても多いです。でも、楽しいです。

今の経験は今後に活かせそうですか?

卒業後は銀行のシステム系の仕事に携わる予定です。本研究の内容自体は活かせないかもしれませんが、システム構築の思考は活かせていけると考えています。

未来の後輩にメッセージをお願いします。

大学院は学部生より、より高度に、より深く、さまざまな研究ができます。私は大学院進学を選んでよかったです。
ちなみに、進学枠は今は5人ですが、大きく増える予定もあるそうです。ぜひ。

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(写真右:株式会社キューオキ システム課 伊地知 璃久さん:本学卒業生)

伊地知さんは本学卒業生ですが、本研究にはどのように関わられていますか?

本共同研究の企業側の窓口は、私の上司です。私は、上司とコミュニケーションを取りながら、システム構築などの技術的な面で関わっています。

仕事を通して母校と関われるお気持ちはいかがでしょうか。

お世話になった母校と関われていることは、働くモチベーションに繋がっています。また、お世話になった先生と一緒に仕事できるということで、その点は心強く、楽しいです。

どういった点にやりがいを感じますか?

開発してまもないシステムなので、創意工夫しながら試行錯誤できる点にやりがいを感じます。場面場面で自分のアイデアも試しながら仕事できています。

ありがとうございます。最後に、未来の後輩にメッセージをお願いします。

久留米工業大学は自由度がとても高い大学だと思います。やりたいことを思いっきり応援してくれます。おすすめですよ。



おわりに

千田先生よりインタビュー後、「この研究をする中で、人工知能の技術力の凄さを実感しています。技術の進歩により、できることが増え、とても楽しいです。」というコメントをもらいました。今回インタビューさせていただいた3名ともとても前向きで、インタビューしている側も明るくなりました。

千田先生、今村さん、伊地知さん、ありがとうございました。

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