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2019.03.25

平成30年度学位記授与式を挙行しました!

 3月20日(水)に本学体育館において、平成30年度学位記授与式を挙行しました。

 式典では、卒業生・修了生総勢239名が今泉学長の告辞を受けて、卒業生・修了生を代表し、機械システム工学科の内木場 凌太さんが代表答辞を述べました。また、学業優秀賞のほかに、課外活動や社会的に顕著な成績を修めた特別賞として、理事長賞・学長賞が授与されました。さらに、卒業生から記念品の贈呈があり、久留米工業大学の学園歌を出席者一同で斉唱し、本式典は終了しました。

平成31年度 学長告辞

 

 本日ここに、ご来賓各位並びにご家族の皆様のご臨席のもと、久留米工業大学平成30年度学位記授与式を執り行い、学部卒業生232名、大学院修士課程修了生7名をそれぞれの道に送り出すことが出来ますことは、本学教職員一同、心からの喜びとするところであります。

 ご多忙の中をご臨席いただき、卒業生、修了生の門出を祝福、激励賜りましたご来賓の皆様に厚く御礼申し上げますとともに、ご家族の皆様に心からお慶びを申し上げます。

 本日の卒業生を含めますと、本学は、これまでに19,834人の卒業生を社会に送り出してきました。皆さんもこれから卒業生の一員になります。どうか、本学の卒業生であることを誇りとし、自信を持って社会への一歩を踏み出してください。そして、4年間を共に学んだ同窓の皆さんとも交流を続け、なお、今後も様様な場面で本学を活用してください。本学は、皆さんの母校として、いつも変わらず皆さんを温かくお迎えいたします。今年から具体的な交流の場として、秋にはホームカミングデーを開催することを計画しています。久留米工業大学を知の故郷とする卒業生の皆さんと本学教職員等多くの方々が集い、旧交を暖め、情報交換を行うことは、ご参加いただいた方々の元気の源になるとともに本学にとっても活力を得られる良い機会になると考えています。先輩の方々にも声をかけ、是非、母校を訪ねて欲しいと思います。

 平成も残すところ50日を切りました。平成は激動の時代と言われています。特に、自然大災害の時代だったと言っても過言ではありません。平成早々の雲仙普賢岳大火砕流に始まり、鹿児島大水害、阪神淡路大震災、東日本大震災、御岳山噴火、熊本地震、九州北部豪雨、西日本豪雨と完全復興する間もなく、度々私たちは想像を絶する自然災害に直面しました。これら災害は、おおよそ戦後最大、最悪、想定外と表現される災害となりました。私たちは、日本が世界でも有数の自然災害国であることを知っています。国全体で自然災害に対峙せざるを得ない宿命にありますが、自然の完全制御は不可能と言えます。しかし、皆さんは専攻の如何に関わらず工学系教育を受けてきました。工学系の知識と感性を基に想定外にも備えて、共に助け合い、いっそうの防災・減災を推し進める使命を帯びているといえます。平成の災害は、社会貢献の世界においても非常に大きな意味を持つ時代になりました。阪神淡路大震災は「ボランティア元年」、東日本大震災は「寄付元年」と言われるように、「絆」と言う言葉を媒体に、助け合い、支え合いが全国的な広がりを見せました。本学においても、平成23年4月28日、33名の同じ気持ちを持つ仲間とともに、みんなを導く、また、正義という二つの意味を表す「輪導」という学生サークルがスタートしました。飲酒運転撲滅キャンペーンや東日本大震災復興支援の募金活動を始めとして、各種の地域防犯ボランティア活動や地域貢献活動にも取り組んでいます。大学としても東日本大地震、熊本地震、九州北部豪雨被災学生への支援を行ってきましたが、このような学生の活動を頼もしく思ってきました。

 本学は、福岡県南部における唯一の工科系大学であって、建学の精神は「人間味豊かな産業人の育成」です。建学の精神を具現化する教育の基本理念を「知を磨き情を育み意を鍛える」ことに置き、"実践的ものづくり能力"を育む大学、"ものづくりの楽しさ"を発信する大学、"就職に強い"大学の3つのビジョンを掲げ、小規模大学であることを強みとした一人一人の学生の才能を伸ばす対話重視のきめ細やかな教育を推進してきました。更には、グローバルな視点を持つものづくり産業人の育成にも努め産業振興に貢献できる秀でた人材を育んで参りました。しかし、中長期的観点から、おおむね2040年頃の社会を見据えた時、IoT(Internet of Things)、ビッグデータ、人工知能等を活用する第4次産業革命が、既存の産業構造、就業構造、更には人々の生活を一変させる可能性が指摘され、18歳人口が2040年には現在の3分の2に当たる約80万人になるという推計が示されています。従って、第4次産業革命がもたらす超スマート化をいかに良い社会の実現に結びつけるか、また、人生100年時代の到来、18歳人口の減少などの大きな変化をいかに豊かな生活に結びつけていくか、こうした変化とその変化への対処は皆さんのみならず大学全体が直面する課題です。今、社会は、人工知能、ロボット、IoTなど生産性を劇的に押し上げるイノベーションの実現が求められています。本学は、平成30年度文部科学省「私立大学研究ブランディング事業」に採択されました。事業名は、「先進モビリティ技術で多様な人々が能力を発揮できるSociety 5.0に基づくいきいき地域づくり」です。本事業は、18歳人口の急激な減少や地域社会の衰退への懸念が高まる中、グローバル社会において我が国が持続的に発展していくための一助となることが期待される取り組みを支援するものですが、本学の教育、研究が時代の要請に対応していることを認められたものと自負しています。

皆さんが入学したのは、本学の開学50周年となる記念すべき年でした。私も皆さんと同様に大きな期待と少なからずの不安を持って、初めてこの会場のこの場に立ち、「知を磨き情を育み意を鍛える」ことを皆さんに説きながら、私自身がその言葉を深くかみしめていました。これからの大きな変革の時代にあっては、大学で学んだ内容が社会人になって一貫して役立つということは難しい状況になってくるでしょう。従って、卒業後も絶えず、学びが必要です。就職すれば生涯安泰、それは過去のことです。一歩一歩着実な歩みで目指すものへ向かう地道な努力を惜しまないでください。いつの時も「知を磨き情を育み意を鍛える」ことは、皆さんが人間味豊かな産業人へ成長する上で大いなる力になるはずです。皆さんは、この久留米工業大学の4年間の学生生活で、意識する、しないに関わらずその手法を身に着けてきました。臆することなく、行動してください。皆さんのしなやかな、そして、強靭な力を信じています。大学は切れ目なく皆さんのアフターケアを行います。卒業後も大学との糸を繋いでおいてください。先ほども申しましたが、大学はいつも変わらず皆さんを暖かくお迎えします。

最後に、皆さんが、本日めでたく卒業の日を迎えられたのは、皆さん自身の努力の賜物でありますが、これまで皆さんを見守り支えてこられた周りの多くの方々のお力によるものであることに思いを馳せ、感謝の気持ちを忘れずに、それぞれの分野で生き生きと活躍されることを祈って告辞とします。

 

平成31年3月20日

久留米工業大学学長 

今泉 勝己

  

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