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2007.03.20

平成18年度学位記・修了証書授与式


 去る3月20日(火) 美しく晴れわたった弥生の空のもと、本学体育館において、平成18年度学位記・修了証書授与式(卒業式)を執り行いました。

深野学長から工学部卒業生301名、大学院工学研究科修士課程修了者4名に学位記を、別科自動車工業専修修了者41名に修了証書、また、学業優秀者、学友会行事功労者、スポーツ活動優秀者に対して学長賞が授与されました。

今年も「祐誠高等学校ブラスバンド部」の演奏が更に冴え渡り、華を添えてくれました。

【学長告辞】


 本日の主役である卒業生、修了生の皆さん、まずは本学を代表して心から「おめでとう」と申し上げます。さて、本学の建学の精神は、「人間味豊かな産業人の育成」であり、「知を磨き、情をはぐくみ、意を鍛える」こと、知、情、意、を教育理念としていることはよくご存知でありましょう。皆さんはこの本学の、建学の精神と、教育理念を見事に体得されておられますので、これに学校教育で身に付けた専門的知識と専門的能力を生かして、実社会において堂々と活躍してください。
 その際「三つのP」を忘れないでください。この「三つのP」のうちの一つは、「Passion、情熱」のPであり、次のPは「Philosophy、哲学」のPであり、最後の一つは「Physics、物のことわり」のPで、これらを三つあわせて「三つのP」、トリプルPであります。
 「情熱」は、何かをやろうとするときの「底力」となるもので、たくましい精神力を奮い立たせ、やる気を起こさせる原動力となるものです。
次の「哲学」は、その人の人間性を形成するものであり、倫理感や正義感の根底にあるものです。今から皆さんが活躍する社会ではこれがもっとも必要であるかもしれません。
 最後の「物のことわり」は、卒業生や修了生が十分に身に付けているもので、この先関わっていく仕事でもっとも必要であります。これが欠けた仕事では他の人の納得を得られないし、皆さんたちへの信頼を次第に失っていくかもしれません。
 もう一つ皆さんの今後において、非常に大切なことを申し上げます。それは「本質を見抜く力を付ける」ということです。
 私は前に、次のような話を聴いたことがあります。
それは新婚の二人に赤ちゃんができました。二人はその赤ちゃんを大変かわいがっていました。ある日、赤ちゃんが火がついたように泣き出しました。いろいろあやしても泣き止みません。二人はハッと気がついておなかが空いているのだ、と思って、ミルクをあげました。赤ちゃんは泣き止んでミルクをごくごく飲んでいます。二人は腹が減っていたのが泣く原因だったと考えていました。飲んだ後、しばらくは楽しそうに、はしゃいでいましたが、赤ちゃんは、また火がついたように泣き出しました。ミルクはもう飲もうとしないので、今度は、泣くのは「おしめが濡れたのか」と判断して、替えてやろうとして、ふと見ますと、肌着の裏のわきの下あたりに、黒いものが付いています。よく見ると、ゴミのようです。若奥さんがあわてて、手にとって見ると、一部がとがった硬いものでした。二人は、その小さなゴミが、赤ちゃんが泣く原因であるとわかって、赤ちゃんに謝るばかりでした。 以上が、その話のあらすじです。この話から私は、「問題が生じたときには、枝葉のことにとらわれて、あれこれやってみるのではなく、問題の本質を見抜いて、それを解決しないと、本質的な対策にはならない。」という教訓を得まして、今もって大切にしています。
みなさん、どうぞ「三つのP、トリプルP」と、「本質を見抜く力を付ける」、の二つを忘れないで、社会のリーダーとして、人類の未来に向けて勇気を持って、歩んでいかれることを、願ってやみません。

 終わりに、卒業生・修了生のみなさんの今後のご健康とご多幸を祈って告辞といたします。


久留米工業大学 学長 深 野 徹平成19年3月20日


久留米工業大学 学長
深 野 徹

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