久留米工業大学
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2025.05.29久留米工業大学出身の石原和幸氏が世界的に権威のある英・造園コンクールで13個目の金メダル受賞!
13個目の金メダルを獲得!
この度、本学出身の庭園デザイナーで本学の客員教授でもある石原和幸氏が、世界的に権威のある庭園コンクール「チェルシーフラワーショー2025」の「ショーガーデン」部門で金メダルを受賞されました。同フラワーショーで石原氏が獲得した金メダルはこれで13個目とのことです。
世界最高峰の園芸イベントである英国王立園芸協会(RHS)が主催するこのコンクールは、毎年5月にロンドンのチェルシー王立病院の庭園で開かれています。「ショーガーデン部門」は最も注目されるカテゴリーの一つで、著名なデザイナーたちが、革新的で芸術性の高い庭園を披露し、園芸界の最新トレンドや技術を紹介します。
作品名「茶の庭」 テーマは対話と調和
石原氏の今年の作品は対話と調和をテーマにした「茶の庭(Japanese Tea Garden)」です。
受賞作品の写真やコンセプトの説明は英国王立園芸協会(RHS)のサイトにてご覧ください。
https://www.rhs.org.uk/shows-events/rhs-chelsea-flower-show/gardens/2025/cha-no-niwa
石原氏の作品は本学にも
本学の正門をくぐると、キャンパスの中心で石原氏がデザインした庭園が来訪者を迎えます。
この庭は2015年に100号館が建設される際に造られたもので、現在はベンチで学生が談笑したり食事をするなど憩いの場となっています。
<庭園のコンセプト> *本学ウェブサイトに掲載の紹介文より
この庭園に表現したのは、筑後川が流れる久留米市や田主丸、高良山、耳納連山の風景そのものであり2本の川の流れがやがて1本となり最後には有明海へ流れるイメージで耳納連山にあるたくさんの大きな樹木や季節ごとに咲く花々、そんなダイナミックな久留米の地を表現しました。
植物には久留米市の高良竹林で知られている金明孟宗竹と、松や梅、桜、サルスベリ、久留米ツツジ、モミジ、ツワブキ など全部で100種類以上を使い、表現を豊かにして風景を作る景石には、田主丸の自然石を大小100t以上使いました。
また今回の作庭にあたり心掛けた点が2点あります。
1つめは植物の植え方です。
夏場の植栽作業だったので、初めに高木を植えることで木陰を作ってからその影に下草を植えるようにし暑さに弱い草花を守るようにしました。
2つ目が季節感です。
花木は四季折々で花を咲かせ、常緑樹と落葉樹をバランスよく配置させた高木は、夏は木陰を作り冬は落葉して陽を落とします。
暖かさと共に新芽が出て春の訪れを知らせ、寒さと共に葉はだんだんと紅葉し、実は赤くなり、冬の訪れを知らせてくれます。
庭園を見て季節の移り変わりを感じていただけると思います。
この庭園には、私が持っている力を出し切り全てを詰め込みました。
庭には完成がありません。
これからもこの庭をずっと守り、さらに進化させ、後輩に託したいと思います。
庭園デザイナー石原 和幸氏について
久留米工業大学 交通機械工学科を卒業。
22 歳で生け花の本流『池坊』に入門。以来、花と緑に魅了され路上販売から店舗、 そして庭造りをスタート。その後、苔を使った庭で独自の世界観が国際ガーデニングショーの最高峰である「英国チェルシーフラワーショー」で高く評価され、2006年から異部門で史上初の3年連続金メダルを受賞した。そして 2012年、2013年、2014年と3年連続でアーティザンガーデン部門で金メダル。さらに部門内1位に贈られるベストガーデン賞とダブル受賞を3年連続で果たし2015年には、同じくアーティザンガーデン部門で4年連続となる金メダルを受賞し計7つの金メダルを獲得した。日本の玄関口でもある羽田空港(第一ターミナルビル内)に受賞作品「花の楽園」を再現。東北をはじめとする日本の風景の美しさをアピールし続けている。全国で庭と壁面緑化事業を展開し環境保護に貢献すべく活躍中。1958 年長崎県生まれ。
(本学のウェブサイトに掲載の紹介文より)
庭園デザイナー石原和幸氏のウェブサイト
https://kaza-hana.jp/winning-works/