久留米工業大学

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大学院:電子情報システム工学専攻

専攻の特色

大学院:電子情報システム工学専攻

大学院:電子情報システム工学専攻

専攻の特色

コンピュータグラフィックスを核とした融合研究

(1)HMDに表示されたCG空間表現

 バーチャルリアリティ空間を手続き的な手法を取り入れた3次元CGで構築し、人間の心理や身体面に変化をもたらす手法を研究している。ユーザー検証を基にした感性的なアプローチと組み合わせて、新たな視覚表現の応用を目指している。

(2)深層学習を用いたComputer Generated Image

 深層学習により、人間では判断が難しい複数のイメージ画像の特徴を推定し、自動的にCG画像を生成する方法を利用した応用研究を行っている。

(3)人体の動作の数理モデル化

 顔の動きや人体の動作の特徴を数理モデルとして表現し、多様なユーザーに対応できる視覚表現やインターフェイスを開発している。

最適なHS自己診断可能システムの構成に関する研究

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 自律分散システムや大規模ネットワークシステムなどに生じる故障を、構成ユニット間の相互検査で見つけ出す自己診断可能システムに関する研究を行っている。最近は、グラフ構造に完全でない正則連結2部グラフを用いることにより、相互検査形の最適なhighly structured t重故障同時診断可能システムが構成できることを示し、そのユニット数と診断能力(最大許容故障数)をシステム規模の拡大や縮小に合わせて独立かつ逐次的にしかも最小限の接続変更で増減できる構成法を提出与えた。
 図は、提案した6つの構成法のうち、ユニット数を2t個以上増やす構成法の例である。図(a)左のユニット数8、診断能力t=3のシステムに、図(a)右のユニット数6、診断能力t=3のシステムを加えて、図(b)のユニット数14、診断能力t=3のシステムを構成している。

教育版レゴ®マインドストームを使ったICT教材開発

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 私の研究室では教育版レゴ®マインドストームを使った数学教材の研究・開発に取り組んでいます.レゴ・マインドストームには、普通のレゴ・ブロックに加えてセンサーやモーターを組み込んだブロックがあり、プログラムにより自走するロボットを作ることが出来ます。現在最も力を入れているのは、中学校の数学に登場する「動く点P」を、レゴ・ロボットを実際に走らせることによって再現する教材の開発です。私たちは、レゴのようなモノづくりを通して、数学の抽象的概念にスムーズに馴染んでいけるような教育プログラムを構築したいと考えています。

動的プロジェクションマッピング技術の応用

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 プロジェクションマッピングとは、対象の形にぴったりと合うように映像を投影する技術のことをいいます。
本研究ではその中でも、建物や家具のように動かないものを対象とするのではなく、その場で動き、変化するモノに"追従して投影"する「動的プロジェクションマッピング技術」の応用についての研究を行っています。

 現在プロジェクションマッピングが主に利用されているメディアアート・エンターテイメント領域への応用として、人やモノの動きに反応するパフォーマンス、インタレーション作品の制作を行います。

 また、ユーザの目の前のモノに直接情報が出るという分かりやすさを生かして、福祉・訓練といった領域への実用的応用についても可能性を探求していきます。

DynamicProjection[OCTA]

おいしさの視覚化研究

 「おいしさ」は、味覚を中心とした五感だけでなく、周りの環境や体調、経験・体験などさまざまな要因が重なり、生まれる主観的表現である。そのため、その人にとっての「おいしさ」を視覚化・数値化することは容易ではない。本研究では、味を数値化することを実現した味覚センサを活用し、食品の味を数値化したデータ(客観的評価)と、個人が持つ好み・嗜好性(主観的評価)をアルゴリズムによって組み合わせ、その人にとっての「おいしさ」を視覚化することをおこなっている。
現在、八女茶をターゲットにした「味嗜好性最適マッチングシステム」の開発に挑み、八女茶の味数値データベース化や嗜好性マッチングアルゴリズムの研究をおこなっている。

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意味ネットワークを用いた事象説明文からのオノマトペの自動提示に関する研究

 近年、日本語に豊富に含まれる擬音語や擬態語などのオノマトペに関する辞書の整備や基礎研究が活発に行われており、オノマトペを用いた製品の感性評価などの応用研究も進められています。

 本研究は、本研究担当者らによる自然言語処理分野の研究開発成果である

  • 構文情報等の文法情報を含む高品質のオノマトペ辞書
  • 意味ネットワーク上の単語の活性度の変化を用いたテキストセグメンテーション手法 を組み合わせ、オノマトペの新たな工学的応用として、
  • 製品の説明文等、各種事象の説明文を入力すると、その内容を的確に表現している可能性の高いオノマトペの候補を説明文のパラグラフ毎に自動的に提示するシステムの開発を目指しています。図1に、製品の説明文を与えると、その説明文に適切なオノマトペを付与するシステムのイメージを記します。

人間計測システムの研究

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 人の歩く・走る・座る・立ち上がるといった様々な動作には、それに応じた加速度・角速度が発生する。これらの加速度・角速度は適当なセンサ端末を用いると計測することができるため、得られたデータを解析することで保有者が今何を行っているかという動作推定を行うことができる。

 この研究はデータを取得するための人体装着型のセンサ端末の開発と、センサデータ解析アルゴリズムの開発を二本柱としている。前者では長時間動く端末を目指しており、省電力な回路及び運用方法を研究している。一方後者は単に推定精度を上げるだけでなく、マイコンといった計算機資源の乏しい環境下でも動くことが重要である。

R 言語によるデータ処理

 情報機器の発達により大量のデータを容易に得ることができる現在、データが大きいためにむしろ処理や解釈に課題がある。そのため基礎的な統計の理解を進めつつ、統計処理やデータ処理に向く『R 言語』による加工を目指す。

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中性子星の熱的進化と高密度核物質の状態の探求

 中性子星はこの宇宙におけるもっとも高密度な"物質"からなる天体であり、その質量は太陽質量程度、半径は十数 km程度の非常に"コンパクト"な天体である。当初は理論的モデルに過ぎなかったが、1968年の初観測以降、多数の中性子星が観測されている。中性子星は大質量の恒星の進化の最終段階で、超新星爆発時に生成される。コンパクトなため表面の重力が非常に強く、様々な高エネルギー天体現象の中心となっている。また、近年の観測では、原子番号の大きな元素(金、白金、ウラン等)の起源が中性子星合体によることが示唆されている。

 中性子星の内部では、原子核密度を超える密度となっており、一つの巨大な原子核と考えることができる。原子核を構成する陽子や中性子でできた物質(核物質)の状態が星の構造を決定することになる。このような核物質の状態は理論的な不定性も依然大きく、さらに地上実験での再現が困難であるため、理論計算と実際の系である中性子星の観測とを突合せることで研究を行う。中性子星の現象の中でも"熱的進化"は星の内部状態を知る良い手がかりである。中性子星には熱源がないため、熱い中性子星は熱を放射し冷えていく。その際に、最も効率的に熱を運び去る過程が星内部からのニュートリノ放射であり、これは中心付近の物質の状態を反映する。

 私は、中性子星の現象の中でも熱的進化に着目し、シミュレーションによりその内部状態の探求を行っている。中性子星の冷却シミュレーションと観測値を比較することにより、現在未解明である内部の高密度核物質の"素顔"を明らかにしていく。

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