マルチメディア検定とは?資格を取得するメリットや試験の難易度、勉強方法を解説

情報技術・AI

「Web関連の資格で就職に有利になるものを取得したい」「実践でも使える資格を取得したい」と興味関心を持っている人も多いことでしょう。

近年、あらゆる業界の企業でIT化が進み、今となっては自社や製品・サービスのWebページは必ず存在するといっても過言ではないほどです。

マルチメディア検定はその名の通り、現代社会に欠かすことができないデジタル情報に関する知識を習得できる資格です。これらの知識はIT企業に勤務していなくても、社会人として役立つため人気が高まっています。

日々進化しているWebメディアでは、先端技術やトレンドをキャッチできる人材が求められています。マルチメディア検定に合格することで基盤が作られるので、就職活動はもちろん実務の場でも活かせるでしょう。

この記事では、マルチメディア検定の内容や難易度、受験方法について解説していきます。おすすめの勉強方法や就職先の例についても紹介していくので、マルチメディアに興味がある人はぜひ参考にしてみてください。

1. マルチメディア検定とはどんな資格?

マルチメディアとは、文字や静止画、動画、音声など複数の媒体を使用して情報を取り扱うメディアのことを指します。

マルチメディア検定は、その名の通りマルチメディア関連の情報技術やデジタルコンテンツの知識を問われる資格試験です。身近なマルチメディアの例を挙げると、Webサイトをイメージするとわかりやすいでしょう。

現代社会において、こうしたデジタル情報は日常生活に欠かせないものとなっており、今後も発展することが見込まれます。マルチメディア検定で習得した知識を活用する場も広がっていくことが期待できるでしょう。

マルチメディア検定は、基礎知識が問われる”ベーシック”と、より専門的で応用力が求められる”エキスパート”が用意されています。いずれも受験資格に制限はありません。

IT業界、特にWeb関連の仕事に将来携わりたいと考えている人は、学生のうちに取得しておくと就職活動の場でも有利になる可能性が高いので、積極的に受験することをおすすめします。

2. マルチメディア検定に合格するメリット

資格試験を受験するうえで、資格を取得するとどのようなメリットがあるのか知ることは、学習に対してのモチベーションを高める効果があります。

マルチメディア検定に合格することのメリットには、就職活動の際に「マルチメディアに関する一定の知識やスキルを有する」ことをアピールできることが挙げられます。

IT業界は、スキルや実務経験が評価される実力主義が強いのが特徴です。新卒からの就職では実務や実績を提示することができないので、客観的な評価である資格取得は就職活動の場で有利に働きやすいといえるでしょう。

より有利に就職活動を進めたいのであれば、マルチメディア検定で設けられている2つのレベルのうち、難易度が高いエキスパートの取得を目指すことをおすすめします。

また、昨今ではクラウドサービスが普及したことによって、個人でもメディア制作が気軽に行える時代です。副業やフリーランスといった就職以外の場でも、習得した知識を活かす場があるため、Web関連の仕事をしたい人は積極的に受験してみましょう。

3. マルチメディア検定の試験概要

試験を受ける際、概要を把握しておくことは、合格率を高めることはもちろん、その試験内容から自身が資格を取得することに対しての必要性を確認することにも繋がります。

ここでは、マルチメディア検定の試験形式や出題範囲をはじめ、受験者が気になる合格率や難易度について説明していきます。勉強を開始する前に、試験の概要をしっかりとチェックしておきましょう。

受験資格

マルチメディア検定には、年齢や学歴、実務経験の有無といった受験資格が設けられていないので、誰でも受験できます。

学生でも受験可能なので、在学中に取得しておくと就職活動の際に良いアピール材料になるでしょう。

受験料

マルチメディア検定には2つのレベルがあり、それぞれの受験料は次の通りです。

  • ベーシック:5,600円(税込)
  • エキスパート:6,700円(税込)

試験日程

試験は年に2回実施されており、前期試験が7月上旬、後期試験が11月下旬の実施が通例となっています。

受験申込には期間が設けられているので、公式サイトで日程を確認し、余裕を持って申し込みするようにしましょう。
公式サイト:https://www.cgarts.or.jp/kentei/application/index.html

試験会場

マルチメディア検定は全国20の都道府県で実施されています。会場は先着順で振り分けされるため、期限間際に申し込みを行うと遠方の受験会場に割り振られる可能性があります。早めに申し込みするようにしましょう。

会場については公式サイトから確認してください。
公式サイト:https://www.cgarts.or.jp/kentei/guidance/place.html

試験形式

ベーシック・エキスパートともに、マークシート形式で出題されます。

出題数

出題数はベーシック・エキスパートともに10問ですが、それぞれ試験時間が異なります。

  • ベーシック10問/60分
  • エキスパート10問/80分

出題範囲

ベーシック・エキスパートの出題範囲は次の通りです。

ベーシック

  • マルチメディアの特徴
  • ディジタル端末
  • コンテンツ制作のためのメディア処理
  • インターネットと通信
  • インターネットで提供されるサービス
  • インターネットビジネス
  • ディジタルとネットワークで進化するライフスタイル
  • 社会に広がるマルチメディア
  • 知的財産権

マルチメディアにおける基礎知識をはじめ、マルチメディアに関する知識を社会で活用するための方法について出題されます。

エキスパート

  • 人間の知覚とヒューマンコンピュータインタラクション
  • マルチメディアの処理技術
  • コンピュータの仕組みと技術
  • ネットワークと通信
  • マルチメディアアプリケーションの実現
  • インターネットの応用
  • 社会に広がるマルチメディア
  • 知的財産権

一部ベーシックと共通していますが、その内容は基礎知識より深く踏み込んだ専門的なものであり、応用する力が求められます。

合格率と難易度

マルチメディア検定の合格点は、ベーシック・エキスパートともに100点満点中おおよそ70点以上で合格とされています。

それぞれの応募者数と合格率は次の通りです。(2021年度)

前期試験

レベル応募者合格率
ベーシック81865.3%
エキスパート62228.1%

後期試験

レベル応募者合格率
ベーシック1,33368.0%
エキスパート36643.1%

ベーシックの合格率は約65%以上、エキスパートは約30~40%の合格率です。

試験の難易度だけではなく、受験者のレベルによっても合格率は変動するので、これらはあくまでも目安です。しかし、IT系の資格のなかには合格率が10%以下のものもあることから、比較的易しい難易度であるといえるでしょう。

4. マルチメディア検定の効率的な勉強方法

マルチメディア検定が初めてのIT系資格受験である場合、どのように勉強を進めてよいか悩んでしまうこともあるでしょう。ここでは、マルチメディア検定の効率的な勉強方法を紹介していきます。

ベーシックは、マルチメディアに関する基礎知識について出題されます。そのため、IT未経験者は検定に対応している参考書で用語や知識を取得することから始めるのがおすすめです。

はじめのうちは見慣れない用語を調べながら学習していくことになるので、時間がかかるかもしれませんが、基礎的な用語の理解は実務の場でも重要になるので疎かにしてはいけません。ある程度理解できるようになったら、過去問を解き、知識を定着させるとともにマルチメディア検定の出題形式に慣れていきましょう。

エキスパートの勉強方法も、基本的にはベーシックと変わらず、知識の習得を終えてから過去問で合格率を高めていきます。

しかしベーシックよりも専門性が高く、内容も難しくなるため、独学では時間がかかってしまう可能性もあります。専門学校やスクールを活用して、講師の指導のもと効率よく学習する方法もおすすめです。

5. 検定の勉強におすすめな参考書&問題集

マルチメディア検定に関する参考書は数多く出版されており、どれを選んだらよいか悩んでしまう人もいることでしょう。

ここでは、マルチメディア検定に対応する参考書・問題集を紹介していきます。

● 入門マルチメディア [改訂新版]

こちらはマルチメディア検定ベーシックに対応している参考書です。
その名の通り、マルチメディアの入門編なので基礎知識から学べます。図解も多いので、IT未経験者でも理解しやすいでしょう。

他にもさまざまな参考書が出版されていますが、IT技術の進歩はとても早く、古いものだと対応していない可能性があるので注意しましょう。

● 実践マルチメディア [改訂新版]

こちらはマルチメディア検定エキスパートに対応している参考書です。
入門編の基礎知識があることを前提に、より専門的かつ応用的な内容を身につけられます。また、セキュリティや情報リテラシーといった社会で働くうえでも役立つ知識の習得ができます。

● マルチメディア検定エキスパート・ベーシック公式問題集 [改訂第三版]

マルチメディア検定を主催しているCG-ARTSが推奨している公式問題集です。
各レベルとも過去3回分の問題と回答、解説が掲載されています。

公式サイトでは過去2回分の問題と回答を確認できますが、解説が掲載されていません。効率よく学習したい人はこちらの問題集の活用をおすすめします。

6. 資格を活かせる就職先は?

資格を就職活動の場で役立てたい人は、どのような就職先で活かせるか気になることでしょう。
マルチメディア検定に合格すると、次のような職種で活かすことが可能です。

  • マルチメディアクリエイター
  • Webデザイナー
  • Webプロデューサー
  • Webディレクター
  • Webプランナー
  • Webプログラマー

マルチメディア検定は、Web制作に関する職業で活かしやすい資格です。”マルチメディアクリエイター”という見慣れない職種もありますが、その名の通り、マルチメディアを制作することを主な仕事内容としており、Web以外にアニメやゲームなども含まれます。

上記にはありませんが、マルチメディア検定ではセキュリティや情報リテラシーについても学べるので、メディア運営に携わる職種でも役立てられます。

ただし、マルチメディア検定に合格すればこれらの職業に就けるわけではないので注意が必要です。

デザイナーになるためにはデザインの勉強、プログラマーになるためにはプログラミングのスキル習得といった別の知識やスキルも求められます。いずれも一朝一夕で習得できるものではないので、時間のある在学中にあわせて学習することをおすすめします。

就職活動前に知識やスキルを習得すると、就職先選びの選択肢が広がり、多くの企業から自分に合った仕事を見つけられるでしょう。

また昨今では副業やフリーランスといった働き方が広まっており、マルチメディア検定合格は顧客からの信頼獲得にも役立てられます。個人でWeb制作を行うと就職時に提示できる実績やポートフォリオにもできるので、Webエンジニアに興味がある人は実践することをおすすめします。

7. マルチメディア検定でビジネスに使えるスキルを身につけよう

マルチメディア検定は、現代社会に欠かすことができないデジタル情報やコンテンツに関する知識を習得できる資格試験です。

昨今ではクラウドサービスが普及したことに加え、テレワークが急速に促進されたこともあり、マルチメディアに関する需要がますます高まると予想できます。

IT企業以外でも、こうしたマルチメディアに触れる機会が増えてきているので、就職活動でもアピールしやすい資格であるといえるでしょう。

受験資格に年齢や学歴、実務経験の有無といった制限が設けられていないので、興味がある人は在学中に取得を目指してみてはいかがでしょうか。

 

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