航空宇宙分野の就職先はどんなところ?気になる航空・宇宙業界の現状とこれから

未来の乗り物・ロケット

かつて人類は、誰も人間が空を飛べるようになるとは思っていませんでした。しかし1783年、人類が気球に乗って空を飛んでからというものの、飛行機が開発され、ついにはロケットに乗って宇宙にすら行けるようになりました。

今や航空宇宙分野の仕事をするのは夢物語ではありません。「自分も空や宇宙に携わる仕事がしたい」と憧れる人も少なくないでしょう。

そこで今回は航空宇宙分野とは何か、また航空宇宙分野を学んだ後の就職先や業界の将来性についてご紹介します。

航空宇宙分野とは

航空宇宙分野とは、その名の通り航空工学と宇宙工学を合わせた分野のこと。宇宙工学はもともと航空工学から発展したものですので両者に共通する点も多く、ひとまとめにされることが少なくないのです。

航空業界・宇宙業界のこれから

どんなに夢のある仕事でも安心して働き続けられるかは重要なポイントですよね。業界の現状はどうなっているか、将来はどうなりそうなのかという点は知っておきたいところ。ということで、まずは航空分野、宇宙分野それぞれの状況について説明します。

航空業界

航空業界の業界規模は2008年のリーマン・ショックなどによる問題で一時期落ち込んでいたものの、その後は徐々に回復していき、2018年現在では3兆4,000億円以上といわれています。業界規模が回復した大きな要因は訪日外国人が増えたこと。ここ数年で街中に外国人が増えたと感じている方も多いでしょう。

実際これは数字にも表れていて、2015年時点では約2,000万人だった訪日外国人が、2017年時点では約2,900万人と明らかに増えています。政府はこの数字を2020年には4,000万人にするという目標を掲げているほどです。

2020年の東京オリンピック、LCC(格安航空会社)の登場などによって航空業界は今後もさらに成長を続けて行きそうです。

宇宙業界

少しずつ研究は進んでいますが、宇宙について人類はまだまだ分からないことだらけ。国の機関などで継続的に研究が行われていくのは間違いありません。

しかし最近は民間の宇宙産業にも注目が集まっています。例えば電気自動車のベンチャー企業「テスラ・モーターズ」を率いるイーロン・マスクが設立した「スペースX」。この会社はすでにロケットの打ち上げに成功していて、人が乗れる宇宙船などの開発も進めています。日本でもホリエモンこと堀江貴文氏が設立した「インターステラテクノロジズ」は有名ですね。民間企業の技術力は今後間違いなく進歩していくでしょう。

これから新たに参入する企業が現れる可能性も十分考えられます。参入する企業が増えれば技術者の需要も増えるわけですから、就職を見据えるという意味でも航空宇宙分野を学んでおくのは良い選択といえるでしょう。

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航空宇宙工学を学んでどんな仕事をする?

航空の仕事、宇宙の仕事といってもそれだけではさすがに抽象的。ここでは具体的にどのような仕事をすることになるのか、就職先の例も挙げながら紹介します。

設計・製造

一番分かりやすく、誰もがイメージできる仕事ではないでしょうか。飛行機やロケットの設計、開発や修理に携わります。

就職先の例としては以下のような企業があります。

  • 三菱重工業株式会社
  • 川崎重工業株式会社
  • 株式会社IHI

運用

航空機やロケットは作り上げたからといって簡単に動かせるわけではありません。航空機であれロケットであれ、運用には無数の人が関わってようやく成り立つものです。

例えば航空機について考えてみましょう。操縦するパイロット、入念に機体をチェックする整備士、空港の状況を確認し指示を出す管制官。他にもさまざまな人がいてようやく無事に離陸できるわけです。

当然ながらそれぞれの職業で必要な知識は違います。大学で学んだことがすべて直接役に立つわけではありませんし、就職してから新たに学び直さないといけないこともあるでしょう。しかし大学で学んだ知識のおかげで仕事の理解が深まるなど、決して無駄になることはありません。

就職先の例としては以下のようなものがあります。

  • 日本航空株式会社
  • 国家公務員(管制官)
  • JAXA

基礎研究

より安全な、より便利な航空機やロケットを作るために基礎研究は欠かせません。航空宇宙分野の研究をするのですから、航空宇宙工学に深い知識を持った人材が求められるのは当たり前。となれば研究施設で働くという選択肢も視野に入ってきます。日本で航空宇宙分野の研究といえばJAXAが代表的でしょう。

航空宇宙工学を学ぶには

航空宇宙分野の仕事をしたいと思うなら、当然航空宇宙工学について深い知識を身につけなければいけません。ではその知識をどうすれば学べるのか?それはもちろん工業大学や総合大学の工学部へ進学するのが一番です。とはいえ日本全国に工業大学や工学部はたくさんありますよね。航空宇宙工学を学びたいなら「航空宇宙工学科」といった学科のある大学を選びましょう。

大学の公式サイトを確認するのも重要です。どこの大学でもどんな講義を行っているか、どんな研究をしているかということは紹介されていますから、さまざまな大学の情報を集め、「これだ!」と思える大学を見つけましょう。もちろんパンフレットを見ること、オープンキャンパスに行くことも大事です。特にオープンキャンパスはどんな環境で研究を行っているかがよく分かりますので、ぜひ行ってみることをおすすめします。

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大学院への進学

就職をせず、そのまま大学院に進学するという道もあります。大学院に進学すれば独自の研究を進めるなど、さらに知識を深めることになるでしょう。そのため就職先も学卒とはやや異なり、より深い専門知識を期待されるわけですから研究職などに就きやすいといえます。研究を続けるため大学に残り、やがては教授になって後輩たちを育てるという人もいるでしょう。

その他の就職先

他の学部に進学した場合でも同じですが、ある専門分野を学んだからといって必ずしもその知識を使う職業に就くとは限りません。就職が上手くいかなかった、学び始めて自分には向いてなかったと気づいた、ということもあるでしょう。

しかし大学で学んだことが役に立たないかといえばそうではありません。なぜなら航空宇宙工学を学ぶ上で、工学の基本的な知識も身につくから。この知識は就職活動をする上で他の学生と明確な差別化になります。電機・機械メーカーやエネルギー関係産業など、真面目に勉強していればどこにいっても歓迎されるに違いありません。航空宇宙工学を学ぶことは夢があるだけでなく、就職にも強い進路だといえます。

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