教育改革への一歩!大学入学共通テストの気になる内容と対策とは?

工学教育

2020年度(令和2年度)から導入される共通テスト。1番初めにこの共通テストを受験することになる、現在の高校2年生のみなさんは、今の大学入試センター試験からどのように内容が変わるのか、そのための対策はどのようにすればいいのかと不安に感じているのではないでしょうか?経験済みの先輩もいない上に、詳細は未定です。今回はその共通テストについて探っていきます。これから受験するあなたの参考になれば幸いです。

2020年、センター試験は大学入学共通テストへ。「思考力・判断力・表現力」を重視する

共通テストは、最初の試験が2021年1月に行われます。つまり、現・高校2年生から対象となります。センター試験と同様、大学に入学したいと希望するひとの高校での学習の習熟度をはかるためのテストです。

そのため、このテストを改善することはそのまま、高校教育の改善を促すものとなり、同じように大学に対しても質の高い教育をすることを期待するものとなります。

文部科学省は、「グローバル化・技術革新などに伴い、社会構造も急速にかつ大きく変革しており、新たな価値を創造していく力を育てることが必要」としており、そのためには特に「思考力・判断力・表現力」を重視する教育の改革が求められています。

大学入学共通テスト利用を始める大学も増加

文部科学省の調査では、この共通テストを活用するとしている私大は6割ほどでした。まだ詳細が決まっていない新しいテストに対し、慎重になっているようです。

そんな中、学習院大学はセンター試験には不参加だったにもかかわらず、新テストのマーク式だけではない記述式を取り入れている点、高等教育改革の理念などに賛同し、2021年度の入試に共通テストを導入することを決めました。

また、上智大学も時代の流れ・社会の変化に対応できる力を必要とし、共通テストを利用することを発表しています。

大学入学共通テストの変更点と対策

共通テストの日程や出題教科と科目はセンター試験と同じです。

内容としては、「思考力・判断力・表現力」を重視し、それらの力を使って解答する問題を出題します。後述する記述式問題がその最たるものですが、マーク式の問題も新たに出題形式が見直されています。

では、それらの対策となる勉強はどのようにすればいいのでしょうか?

記述式問題の導入

「思考力・判断力・表現力」をはかるため、単に答えを選ぶだけのマーク式ではなく記述式が取り入れられています。記述式が取り入れられるのは数学と国語です。どちらも、勉強して得た知識をそのまま答えるのではなく、その知識を活用した解答、また表やグラフなどのいくつかの資料の情報を読み取って答えるものが出題されています。

ただ、数学に関しては、2018年に行われた試行調査の結果、正答率が低く採点の精度も悪く負担が大きかったため、初年度は数式のみ記述させることになりました。

難しくなる印象ですが、問題自体は高校で学んだ内容で答えられるものです。ただ、普段からの意識した練習が必要です。日常生活の中で、なぜだろう?と考えて意見をまとめて理由を添えて書いてみる、ニュースや新聞での情報をもとに世界の出来事を考える、普段から意見交換をするなどの習慣を大事にしましょう。

英語は4技能試験と配点に注目

グローバル化への対応として、「聞く・読む・話す・書く」の4技能を評価する方向に変わります。

その評価方法として、民間の資格・検定試験を利用します。世界の舞台で幅広く活躍できる、実践的な英語の能力を育てる考えです。

共通テストに参加する民間試験のうち、当初参加予定だった「TOEIC」が7月に参加を取り下げました。理由は、参加のための運営形態が当初の想定していたものより複雑で対応が困難であるというものです。

現段階で利用できる民間試験は以下のものです。

  • ケンブリッジ英語検定
  • TOEFLiBT
  • IELTS
  • GTEC
  • 英検
  • TEAP
  • TEAPCBT

ただしこれらも、詳細は未定のため今後変更があるかもしれませんので注意が必要です。

共通テスト自体は、リーディングとリスニングが同配点になり、長文を読む力が必要です。センター試験より文章量が増え、時間配分が難しくなります。語彙力をつけることと文法の勉強はもちろんですが、最初に問題に目を通して問われていることを把握し、その答えを探しながら長文を読みましょう。

大学入学共通テストに向けて理系を目指す受験生がやるべきこと

理系志望の受験生は、比較的将来の夢が具体的なひとが多いですが、その夢に向かって自分が「学びたいこと」「将来やりたいこと」を見極めておくことが大切です。

そして、自分の目指すものを学べる大学を探し、その大学が求めている学生や、大学の方針を調べましょう。

新しく始まる共通テストは未定な部分も多く、何かと対策が難しいかもしれませんが、基本的には今までのセンター試験と同じく、高校で学んだことを基本に基礎知識をしっかり定着させ、それをもとに自分の考えを発信できるように普段から練習を重ねていきましょう。理系ならではのデータを読み解く力も必要です。

大学入学共通テストを恐れず日々の積み重ねを大事にしよう

ここまで、新しく始まる「大学入学共通テスト」について紹介しました。

これからは「思考力・判断力・表現力」が求められる世の中になっていくこと、そのための教育改革となる共通テストの見直しでした。採点方法など、まだまだ課題は残っており、共通テストの詳細はこれからも更新されていきます。ですが、高校生のみなさんは必要以上に恐れることなく、毎日の基本の勉強を大切に夢に向かってがんばってくださいね。

※こちらの記事も参考にご覧ください

偏差値は大学受験にどこまで関係する?志望校選びと難易度について

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