理系でも就職を見据えてTOEICを受験しておこう!TOEIC600、750、800、900点の違いとは?

工学教育

学習指導要領の見直しが行われ、2020年には小学校3年生から英語教育が必須化されます。それだけ英語の重要性が高まっているということでしょう。以前は、英語が苦手であっても、何とかなったのも事実ですが、「グローバル化」という言葉が頻繁に使われるようになった現代は、そういうわけにはいかなくなりました。

理系であっても、技術者であっても、例外ではありません。勉強をする時間のある学生のうちに、できる限り英語力を磨き、TOEICなど英語の実力を証明できる資格試験に挑戦しておきたいですね。

理系の就活でもTOEICは必要か?

楽天やファーストリテイリングなど、英語を公用語としている企業が増えています。英語が公用語になると、会議で使用する言語が英語になるなど、たとえ日本のオフィスであっても英語を使う機会が増加。当然のことながら、そういった企業では、職種にかかわらず英語ができて当たり前になります。

TOEICを主催する一般財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会(IiBC)が行った2013年の「上場企業における英語活用実態調査 」によると、『上場企業の約7割が採用時にTOEICスコアを「参考にしている」もしくは「参考にすることがある」』と回答しています。また2013年の段階で新卒社員に期待するTOEICスコアは、565点とのこと。後述しますが、近年はさらに英語力が求められるようになってきており、最低でも600点を目指したいところです。

ちなみに、英語の資格試験で有名なものとして、TOEICのほかに英検(英語検定)があります。どちらも英語の実力を計る試験に違いはありませんが、TOEICは世界中で受験されている試験なのに対して、英検は日本国内でのみ通用する資格です。また英検は合格、不合格で判定されるのに対して、TOEICは点数が付きます。

どちらの資格が優れているということはありませんが、多くの企業で受験を義務付けているのはTOEICというケースが多いようです。

入社後にTOEICの受験を義務付けていたり、昇進に対してTOEICのスコア基準を設けたりしているのは、何も外資系の企業ばかりではありません。理系の企業でもTOEICの受験を積極的にすすめています。そういった企業では、就職活動をする際にTOEICの点数を一つの基準としていたり、高い場合は優遇されたりということがあります。

入社後にTOEIC受験を義務付けている会社

入社後にTOEICの受験を義務付けている会社も少なくありません。

英語を公用語にしている楽天は、多種多様なサービスを展開しており、理系出身の技術者も多数在籍している会社です。その楽天は、全社員のTOEICの平均が830点にも達していると言われています。830点という点数は、どんな状況でも適切なコミュニケーションができる素地を備えているレベルです。

民間企業だけではなく、大学の職員にTOEICの受験を義務付けるところも出てきました。またTOEICの高得点者には報奨金が出る会社もあります。そういった企業は、TOEICの受験対策にも力を入れており、会社をあげて英語力の向上に力を入れているのです。

昇進にTOEICのスコア基準を設けている会社

昇進にTOEICのスコア基準を設けている会社も多いです。出光興産や大和ハウス工業、日立製作所、富士通、トヨタ自動車、日本IBM、ソニー、サムスン、サイバーエージェントなどは、よく知られています。

企業で高い英語力が求められる理由

これほどまでに多くの企業で高い英語力が求められているのは、なぜでしょうか。

企業のグローバル化

企業が高い英語力を求めている理由の一つに、グローバル化の流れがあります。インターネットの発達により、ビジネスにおける国境がなくなりつつあります。日本だけ、日本語が分かる人だけをターゲットに仕事をする時代は終わりました。事業を拡大するために、海外進出を進める企業、海外の企業と取引をするケースも増えています。そして外国人労働者の数も年々増加。部下や上司が外国人というケースも珍しくなく、今後はさらに増えてくるでしょう。

大切な交渉など、場合によっては通訳が付いて進めるケースもありますが、日常的なやり取りは担当者で行うことが求められます。つまり、そうしたコミュニケーションがとれるだけの英語力が必要になっているのです。

学生であっても、同級生や研究室の仲間に留学生がいれば、英語を使う機会は増えますね。また大学院に進学すれば、国際学会に参加できるチャンスが巡ってくるかもしれません。国際学会では、ネイティブ並みの発音は求められませんが、発表の内容を理解できるだけのリスニング力とスピーキング力は必須です。筆者も何回か参加させてもらいましたが、発表は事前の練習で何とかなっても、質問への対応や他の参加者の発表の理解は、付け焼刃ではどうにもならず、普段からどれだけ英語力を磨いているかが問われます。

英語ができないと必要な情報を得にくい

世界人口の約1/4が実用レベルで英語を使っていると言われています。そうした状況の中で、英語が分からないとなると、得られる情報が限りなく減ってしまいます。技術書などは翻訳されないケースが多く、読み込めるだけの英語力が必要でしょう。

筆者は過去に英語のマニュアルしかないソフトウエアを利用した際に、英語ができなくて苦労しました。特殊なソフトだったこともあり、日本語訳はなく、3冊分の英語のマニュアルを理解することが必須。それでも日本の窓口はあったので、不明点は日本語で問い合わせができたのですが、一通りの使い方をマスターするのに時間を要しました。

TOEICの点数による評価の違い

ここからは、具体的にTOEICで何点ぐらいとれば、どういった評価が得られるのかを解説していきます。

TOEIC 600

TOEICのスコアが600点台というのは、海外旅行先で道を尋ねたり、食べ物を注文できたりするレベルです。日常会話であれば、何とかなりますが、話が複雑な場面では正確な意思疎通が難しいケースも出てくるでしょう。英語で仕事を行うには心もとない点数ですが、就職活動という面でいうと、履歴書に書いてもいいレベルだとお考えください。

TOEIC 750

ビジネスで利用するなら700点台は欲しいところです。TOEICのスコアで750点あれば、英語の社内文書を理解でき、仕事上であっても日常的な業務のやり取りができるでしょう。就職活動の段階で750点あれば、アピールする材料として使えます。

海外赴任を希望する際の基準は企業により異なりますが、TOEIC700点あたりが最低ラインです。

TOEIC 800

仕事で本格的に英語を使うならTOEICのスコア800点程度が必要です。英語での業務に大きな支障はなく、スムーズに意思疎通ができるでしょう。

TOEIC 900

ネイティブスピーカー並みの英語力が必要ならTOEIC900点台を目指したいですね。ビジネスにおける複雑なディスカッションや専門書の読解などもできます。意思疎通ができるだけでなく、場面に応じた適切な表現ができるでしょう。

まとめ:高校生・大学生への英語学習のすすめ

これからの世の中は、英語ができることが当たり前になってきます。どんな職種についても、英語ができるに越したことはないでしょう。社会人になると、覚えなければいけないことがたくさんあり、英語の勉強に割ける時間は限られてしまうので、ぜひ、余裕のある学生のうちにスキルアップを目指してください。

2020年度から「大学入学共通テスト」がスタートします。英語の場合は、民間の資格・検定試験を導入することが決まっており、TOEICも対象です。大学によっては推薦入試において、TOEICの基準スコアを設けているところや、基準スコアを超えたら大学の単位として認めているところもあります。英語を勉強することで、将来の可能性、選択肢が広がるでしょう。

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