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2017.03.24

平成28年度学位記授与式が挙行されました!

 3月17日(金)本学体育館にて、平成28年度学位記授与式が挙行されました。

 式典では、卒業生・修了生総勢227名が今泉学長の告辞を受けて、卒業生・修了生を代表し、情報ネットワーク工学科の柏田剛志さんが代表答辞を述べられました。また、学業優秀賞のほか、課外活動や社会的に顕著な成績を収めた特別賞として、理事長賞・学長賞が授与されました。さらに、卒業生からの記念品の贈呈があり、久留米工業大学の学園歌を出席者一同で斉唱し、久留米工業大学との絆をさらに深めて、本式典は終了しました。

 最後になりましたが、このたび卒業生並びに修了されました皆様に対してお祝いを申し上げるとともに、今後の更なる活躍を祈念します。

【学長告辞】

 本日ここに、ご来賓各位並びにご家族の皆様のご臨席のもと、久留米工業大学平成28年度学位記授与式を執り行い、学部卒業生222名、大学院修士課程修了者5名をそれぞれの道に送り出すことが出来ますことは、本学教職員一同、心からの喜びとするところであります。

 ご多忙の中をご臨席いただき、卒業生、修了生の門出を祝福、激励賜りましたご来賓の皆様に厚く御礼申し上げますとともに、ご家族の皆様には心からお慶びを申し上げます。

 本日のこの会場は、39年前の1978年、当時の本学建築設備工学科の河野泰治教授を中心に設計されたものです。爾来、卒業式、入学式など節目となる重要な式典はほぼこの体育館で行われて来ました。2011年の東日本大震災以降各地の公共施設等で耐震補強工事が行われていますが、この体育館は2014年に実施した部分的な補強を除いては耐震補強の必要性は指摘されていません。また、昨年4月14日発生の熊本地震でも大きな被害はありませんでした。本体育館が、卓越したデザイン力のもとに実に堅固に建設されたことが立証されたものと申せます。今、当時の本学建築設備工学科教員の高い技量に思いを馳せますと、私たちは、その伝統を守り、本学の未来へとつないでいかなければならないことに改めて、気づかされるのです。振り返りますと、本学は1966年に久留米工業学園短期大学として開学し、その後1976年に4年制久留米工業大学に改組、工学部を設置しました。4年制大学への移行に伴って図書館、体育館、学生会館、学生寮、情報処理教育センターなどが一斉に建設され、総面積は2,000平米に及びました。体育館は、2階にバドミントンなどの各種運動設備、1階はトレーニング室等のほか教員研究室、更衣室などに使われています。それから50年、皆さんが在籍した4年ないし6年の間に新棟テクノ未来館、100号館が設計、竣工いたしました。本学建築設備工学科の伝統は、50周年記念事業に合わせて建設された新棟100号館の設計にも如実に表れています。本学は、本日の卒業生を含めますと、これまでに約19,000人の卒業生を社会に送り出してきました。これから、皆さんも卒業生の一員に加わることになります。どうか、皆さんは、本学の卒業生であることに誇りと自信を持ち、同窓の皆さんとも交流を深め、なお、今後も様様な場面で本学を活用されることを推奨いたします。本学は、皆さんの母校として、いつも変わらず皆さんを暖かくお迎えできるはずです。

 初代理事長・大山勘治先生は建学の精神として「人間味豊かな産業人の育成」を掲げました。その精神の実現に向けて、「知」、「情」、「意」、即ち「知を磨き」、「情を育み」、「意を鍛える」教育を行ってまいりました。皆さんが入学する1年前の2014年にはものづくりに特化した大学であることを示すために3つのビジョン、即ち、「実践的ものづくり能力を育む大学」、「ものづくりの楽しさを発信する大学」、「就職に強い大学」を目指した教育も推進してきました。皆さんは、これに加えて、これからの社会が工学の分野に求める知識と技術だけでなく、人間味豊かな産業人として「自ら考え、判断し、工夫する力」が必要であることを常に心に留めておいてください。

 さて、大学の教育・研究内容もこれまでの50年とこれからの50年とは大きく異なることが言われています。いわゆるAI人工知能、IoTインターネットオブシングズ、ロボティクスなどがそれです。予測では機械に人の仕事は奪われると言います。しかし、一方で機械を使いこなす人の割合も多いと言われています。これからの時代は卒業後であっても絶えず学びが必要です。本学は昨年末に国の職業実践力育成プログラム(Brush up Program, BP)事業に認定されました。この事業は地域の社会人の技術力の向上を目指したものです。先にも述べました通り、大学は皆さんの卒業後についても支援してまいります。本学の教職員との連携を今後とも折に触れ続けてください。

 皆さんが社会に踏み出すこれから、世界的に大きな変革が予想されます。英国が長年つづいたEUのメンバーから離脱すること、米国では自国中心的な主張を掲げる大統領が選出されました。これまでの日本は英国から学んで明治時代以後の近代化に成功しました。また、70年前の敗戦後はアメリカに学んで奇跡とも言える復興と経済成長を果たしました。お手本としてきた両国が未知の領域に足を踏み入れようとする中、日本はこれからの時代をいかに歩んでいくべきか、しっかり見極めなければならないでしょう。こうした難しい時代に何が大事かを考えてみますと、3つの原則が思い浮かびます。1.目先に捉われず長い目で見る。2.一面的に見ないで多面的全面的に観察する。3.枝葉末節にこだわることなく根本的に考察する、です。ともすると、苦しい時には当面の苦しさから逃れるすべを求めがちですが、じっと忍耐すると言うことが必要です。忍耐の中で、先のその先を考えてみてください。きっと光明が見えてくるはずです。更には、これは、こうあるべき、これはこうだ、という既成概念に捉われないでください。皆さんは、申すまでもなく若さという武器を持っているのです。見えるものも見えないものをも俯瞰できるのに十分な若さを有しています。目も耳も心も研ぎ澄まして、物事を観察してください。加えてお伝えしておきたいこととして、些末なことに固執しないで欲しいと言うことがあります。粗雑であってはなりませんが、あまりに細かなことに拘泥すると大事なことを見逃し、人間としての器が小さくなってしまいます。

 とは、申しましても、これからの日本で何より懸念されることは、東日本大震災や熊本地震に代表される日常生活に大きな影響を及ぼす自然災害の襲来です。人間は自然災害を防ぐ方法をまだ得ていません。多くの人達は地震を「宿命」と思って諦めているかも知れませんが、備えさえすれば生命の危険を回避できる災害です。例えば、丈夫な家に住み、家具を固定することで命は守れます。皆さんは、本学で内容はそれぞれ異なるとしても、工学的視点でその方法を学んできたはずです。本学建築・設備工学科の教員の設計から窺える貴重な教訓を是非記憶に留めておいてください。

  最後に、皆さんが、本日めでたく卒業の日を迎えられたのは、皆さん自身の努力の賜物でありますが、これまで皆さんを見守り支えてこられた周りの多くの方々のお力によるものであることを思い、感謝の気持ちを忘れないでください。これから、それぞれの分野で社会と言う大海に漕ぎ出す皆さんの航海の安全を祈り、元気に活躍されることを願って告辞といたします。

平成29年3月17日

              今泉学長              吉武理事長

 

 

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