理系の卒論は大変?!卒業論文の書き方や書き始める時期までを解説

卒業論文は省略して卒論(そつろん)と呼ばれます。大学を卒業するために提出する論文のことです。大学生の知り合いや兄姉がいる人なら聞いたことがあるのではないでしょうか。

ほとんどの理系大学は、卒論を提出して合格をもらわないと、卒業することができません。なんだか難しそうで大変そうな感じがしますよね?

この記事では、理系の卒論は実際大変なのか、卒論はどのように書くのかといったことを、経験談からご紹介したいと思います。

理系の卒論は大変なのか

理系の卒論は、文系の卒論と比べた場合は大変と言えるかもしれません。

まず、文系は、卒論自体が必要がない場合があります。ほとんどの理系は、卒論を提出して合格をもらわないと卒業できません。

また、文系の卒論の場合、根拠となるデータは資料からとる等で済むことがありますが、理系は自分で実験をしてデータを得る必要があります。

そして、その実験が大変な場合があります。1日以上反応を待たないといけない実験で失敗したり、予想外のデータが出てしまってやり直したり…とハプニングもよく発生します。

このような点から、理系の卒論はキツいと言われています。

理系の卒論の書き方・流れ

卒論の書き方や流れは、大学や学部、研究室によって様々です。ここでは一般的なものをご紹介したいと思います。

テーマを決める

卒論は、どの研究室に入るかである程度の分野がしぼられます。そして、具体的なテーマは、その研究室の先生と話し合って決めることが多いです。

自分で研究したいテーマを提案する人もいますが、大抵は先生や卒業生の研究を踏襲したテーマがほとんどです。

卒論の目的・背景等を明確化する

テーマを決めたら、自分の卒論の目的や背景、最終目標(どのような結論を導き出したいか)をじっくり考えることが重要です。

方向性を誤ってしまうと、これから始める研究が全部無駄になってしまいます。また、研究途中で思わぬデータが出てしまった場合も、目的や背景をしっかり把握していれば方向修正が簡単です。

実験の準備・下調べをする

自分が目標とする結論を導き出すためには、どのような裏づけが必要か?そのためにはどのような実験が必要か?その手法は何にするか?など、具体的な実験計画が必要になります。

必要な機材や計測器、薬品などをリストアップしたり、スケジュールを組んだり…考えるべきことはたくさんあります。

実験を行い、結果を考察する

実験を行い、データが出たら、じっくり考察します。

得られたデータに穴はないか、想定外のことはないか、別の視点で考えると違う結果が導き出せないか?など考えることは沢山あります。

その後、次に必要な実験の計画を立て直したり、場合によっては研究の方向修正をしたりします。

これらの手順を繰り返し、卒論を書き上げる下準備を行っていきます。

卒論を書き始める時期はいつがいいのか

卒論を書き始める時期は、自分の所属する研究室の先輩にきいてみるのが一番です。

大学や研究室によって卒論提出期限や提出ルールが違っていたり、自分の研究内容や進み具合にもよるからです。また、書き上げた論文を先生にチェックしてもらい、修正する作業もあるので、先生の都合も考える必要があります。

更に、卒論の提出だけではなく、審査員の前でのプレゼンが必要な大学もあるので、事前にチェックしておきましょう。

締め切り2か月前くらいを目標に

私自身の体感ではありますが、締め切りの2か月前に卒論を書き始めるのを目標にすると良いと思います。実際、卒論締め切りの2か月くらい前になると、周りの学生が卒論の締め切りを意識してソワソワし始めると思います。

締め切り2か月前は、少し余裕をもった考え方かもしれません。しかし、理系の場合は実験がうまくいかず、スケジュールがよくずれ込むこともしばしばです。

私の場合、実験の失敗が原因で、1か月以上計画がずれ込んでしまいました。

効率的に卒論を書くためには日頃の考察が重要

卒論は、普段書いている文章とは違い、独特の書き方があります。書式などのルールが、大学によって違うこともあります。しかし、研究時に論文を読んだり、先輩の卒論を読んだりしていれば、書くこと自体はそれほど大変ではありません。

大変なのは、どんな内容にするかを自分で考えることです。

卒論の書き上げの効率を上げるためには、ふだんの研究がとても重要です。

得られた実験結果から、どのようなことが考察できるか、どのように結論に持っていくかなどを常に考えておく、必要な実験データはきちんと整理しておく、といったことをしておけば、短期間で書き上げることができます。

実際、私が本格的に完成を目指して書き始めたのは、締め切りの1か月前くらいで、卒論を書く作業は1週間もかかりませんでした。週に1度はデータを整理し、先生と実験内容の考察をしていたからだと思います。

ちなみに、卒論を先生に添削してもらって修正するという作業が10日程度かかった記憶があります。

卒論の平均的な文字数は?

文字数は大学や研究室、研究内容によります。

A4用紙2~3ページで終わる人もいますし、50ページに及ぶような卒論を書く人もいます。理系の場合は、実験データを掲載する頻度が高いので、ページ数が増えることもしばしばです。

平均すると、A4用紙で20ページ前後ではないでしょうか。文字数に換算すると大体2万文字くらいだと思います。