リケジョとは、理系の女子学生という愛称のようなキャッチフレーズとなっていますが、リケジョならではの特典やメリット、そしてリケジョだからこそ味わえる、楽しい学生生活があることはあまり知られていないかもしれません。
そこで、実際に理系大学出身のリケジョが、学生生活を充実して過ごすためのヒントをお届けさせていただきます。長いようで短い学生時代を充実した時間にして、しっかり学び、楽しみ、次につなげるために、リケジョになったら大学時代に取り組んでおきたいことをご紹介いたします。
リケジョの特典・メリット リケジョならではの強みとは?
リケジョの学生生活は楽しいことがいっぱいです。でもそれは、ただ単に「その瞬間が楽しい」ということではありません。自身が学び、成長し、その成果を実感することで味わえるのが「本当の楽しさ」ですよね。リケジョの学生生活にはそんな楽しさがいっぱいです。
リケジョは講義で得をする
高校時代、数学や物理、化学が大得意だった人も、実はちょっと苦手だった人も、大学に入れば理系科目の講義の奥深さ、面白さに驚くでしょう。例えば化学では、最先端の新技術を開発者の教授直々に教わるチャンスに恵まれることも。今日本で一番進んでいる研究を解説してもらえるなんてわくわくしますね。
その中でもやっぱり、女子というのはお得なのです。理系は女子が少ないので、講義室にいても目立つため、何かと目をかけてもらえます。「いつも熱心に聴いている女の子3人組が困った顔をしているぞ」と、先輩が教えてくれるかもしれません。
リケジョはアルバイトでも得をする
大学生になったらアルバイトをしようと考えている人は多いと思います。実際、ほとんどの大学生が何らかのアルバイトをしています。
いろいろなバイトがありますが、どうせなら時給の高いバイトをしたいですよね。大学生ならではの高時給バイトといえば、やっぱり「家庭教師」や「塾講師」です。そしてこれらのバイトは、「リケジョ」が重宝されているのです。
1つ目の理由は、理系なので数学、化学、物理を見てあげられるためです。多くの人がつまずく理系科目。理系大学生というだけで貴重な存在として扱われるのです。
そして2つ目の理由は、女性だから。
女の子の親は、「家庭教師として家に呼ぶなら女性に限る!」という人がほとんどですし、男子目線なら「教えてもらうなら女子大生の先生がいいな」と考えるでしょう。また塾講師は、女性の方がコミュニケーション力が高く優しい口調の人が多いというイメージが強いので、塾側から圧倒的に採用されやすいのです。
リケジョは、就職に強い!
やはり理系は就職に強く、就活の時期になると企業の採用担当者やOB、OGが自社のPRにやってきます。最近は女性社員を増やそうとする動きも大きいので、中でもリケジョは特に引く手数多です。「理系女子学生」というだけで、企業からは引っ張りだこなのです。就活の苦労が少ないというのは大きな魅力ではないでしょうか。
より充実した学生生活を過ごすために、リケジョが取り組んでおきたいこと(学校生活編)
リケジョが学生生活をさらに実り多いものにするために、学生時代にぜひやっておきたいこと、心がけたいことをご紹介します。
学生実験を通して大切な知識やスキルを身につける
理系の授業で注目なのが、やはり学生実験。先生方の指導、テキストに従い、先輩に教わりながら実験を行います。普段の講義は座学が主ですが、実験の時間は実際に自分で手を動かして、班のメンバーと会話をしながら実験を進めます。
学生実験は通常、1、2年生で習得する科目として開講されることが多いようです。1、2年生にとっては少し、難しい内容の実験もありますが、しっかり予習をしておけば理解できない内容ではありません。実験中は先生や先輩方が、しっかりサポートしてくださるので安心です。
リケジョは学生実験を楽しもう
でも実験というと、危険な薬品を使ったり、力作業だったりと、女子には体力的に厳しいこともあるのでは?と心配するかもしれません。
確かに、実験によってはひたすら地面に穴を掘って泥のサンプルを集めるなどの、体力のある男子学生にがんばってもらうしかない実験もあります。そこで、学生実験をもっと楽しむための、理系女子ならではの心がけをお伝えしましょう。
実験を有意義なものにするために大切なのは、しっかりと記録をとることです。数値を記録し、スケッチをし、レポートの材料にします。
理系学部は基本的に女子が少ないので、1班の中に女子学生が1名だけということも少なくないでしょう。リケジョなら、こういった記録係は率先して引き受けましょう。これは一般論ですが、男性の字より女性の字の方が読みやすいというイメージがあるので、女性が記録係をやっている方が安心されるのです。もちろん、読みやすく丁寧な字で記録しましょう。
男女関係なく仲良くなろう
実験は主に、数人ずつの班に分かれて行うので、大学内で友達ができる良いチャンスです。実験の手順や、実験終了後に提出するレポートの相談をするうちに、いつの間にか仲良くなるということも。
理系は女性が少ないので、友好関係を広げるのが難しいと思うかもしれません。特に女子高出身の人は男性と話すことに抵抗があるかもしれませんね。
学生実験は、学生同士がフラットに、遠慮なく会話ができる場です。いきなり異性に話しかけるのが難しくても、学生実験の中では自然に会話ができるはずです。
高校時代までは照れくささもあり、男子は男子、女子は女子で固まっていることが多かったでしょう。大学では、男女をあまり意識せず、異性の友達を作ってみるのも楽しいですよ。リケジョは異性の友達を作るのにとても恵まれた環境にいます。ぜひ、学生実験を通して男女ともに友達を作りましょう。
より充実した学生生活を過ごすために、リケジョが取り組んでおきたいこと(就職編)
リケジョの就職は「引く手数多」なので就活の苦労が少ないことが魅力ですが、それでも就職が決まらないということがあるようでは不安になるでしょう。
そこで、ぜひ参加していただきたいのがインターンシップです。
インターンシップとは?
期間は企業によって異なりますが数日間~1ヶ月程度、会社にお邪魔して業務を体験させてもらうというものです。実際に社内で過ごし、社員の方と話をするうちに、会社の雰囲気をちょっと、味わうことができます。長期のものであれば業務の内容についても、少し学ぶことができるでしょう。
インターンシップを通して、職業・企業選びをする上でとても大切な体験ができます。自分の興味のある企業であればもちろんですが、あまり聞いたことがない企業でも少しでも面白そうと感じたら、インターンシップにはぜひ参加しましょう。インターンシップへ行ったからといって、必ずその企業に就職しなければならないということはないので安心してください。
また中には、インターンシップに来た学生を推薦で内定を出すという会社もあります。推薦を受けた時点で就職は決定、就活は終わり、というケースもかなりあります。
リケジョがインターンシップに強い理由
理系の就職先というと、研究所や土木・設計系、製薬会社、公務員などが挙げられます。今でこそ理系に進む女性も増えてきましたが、このような職種はどうしても男性が多いです。そこへ、理系女子学生がインターンシップにやってくると、女性がほとんどいない職場に長年勤めてきた皆さんは、「お!女子学生が興味を持ってくれたぞ!」と、喜んでくださることが多いのです。
女性は男性にはなかなか真似できない発想力を持っています。多くの会社では今後、なるだけ女性社員を増やそうという動きが強まっています。インターンシップで女性ならではの気遣いや丁寧な対応を心掛け、会社の皆さんによい印象を与え、内定を勝ち取りましょう。
これからリケジョを目指す方へ
リケジョの学生生活は楽しいことがいっぱいです。リケジョになって、充実した毎日を送ってください。大学では、強い希望と夢を持って入学した、意識の高い仲間に出会えるでしょう。周りの友達や先輩からよい刺激を受け、さらに自分自身を高めてください。
リケジョ時代の友人は大切な存在(体験談)
私も、リケジョ時代に知り合った方々とは、社会人になった今もとても仲良くしています。
理系学部は女性が少ないことが多いですが、私の場合は特に少なく、男女比は10:1でした。自然とリケジョ同士は固まって行動することが多く、すぐに仲良くなりました。女の子同士の友情は、かけがえのないものです。一緒にショッピングへ行ったり、旅行へ行ったり、女子大生を満喫してください。
理系には研究者タイプで一筋縄ではいかないおもしろい女子が集まります。サバサバしたタイプの子が多く、すぐに仲良くなれますよ。女の子同士の面倒事で苦労したことは、正直リケジョの中では一度もありませんでしたよ。今でも、リケジョ時代の思い出話や仕事の愚痴を話すため、度々集合しています。何のことはない会話ですが、とても元気が出ます。
もちろん、男性の友達もたくさんできました。私の高校は理系クラスなのに女性が多く、男性の友人はほとんどいませんでした。でも、リケジョになるとまわりに男性が多かったので、自然と男性の友人もできました。男女を意識せず仲良くなれるのは、大人になった証拠ですね。男性は女性が思いもしないような発想と考え方を持っていることがあり、とても視野が広がりました。
インターンシップからそのまま就職(体験談)
実は私は、就活をしたことがありません!大学3年生の夏にインターンシップへ参加し、その年の12月に突然会社の方から電話があり、もし入社の意思があるならぜひ内定を出したい、とのこと。各支店から数名ずつ、「支店長推薦」という枠を設けてあるのですが、そこに優先的に入れたいとのことでした。会社としても女性の採用に力を入れていたところだったので、是非に、とのお誘いでした。私はこの会社の仕事内容や雰囲気がとても好きだったので、2つ返事で承諾し、その瞬間に私の就活は終了しました。
私の会社は土木系で、女性が少なく、私がインターンシップに参加した際も「まさか女子学生が来ると思わなかった!」と、とても驚かれました。会社の方は本当にかわいがってくださり、本当に楽しく、有意義なインターンシップでした。インターンシップに参加したおかげで、入社してからもすぐに会社に慣れることができました。
リケジョになったらぜひ、インターンシップに参加することをお勧めしたいです。その会社に就職してもしなくても、とてもよい経験になります。
「リケジョ時代」は人生の財産になる
リケジョとして過ごした時間は、あなたの貴重な財産です。今後の人生を大きく躍進させる原動力になるでしょう。「リケジョの自分自身」を、大切にしてください。リケジョになって、自分を磨いてください。そして次のステップへと、確実な一歩を踏み出しましょう。