身近で使われている人工知能の活用事例をご紹介!掃除機から自動車、あのロボットまで!

「人工知能」という言葉をテレビやインターネットなどでよく見かけるようになりました。「AI(Artificial Intelligence)」と呼ばれることもありますね。将棋やチェスのプロと対戦をしたり、人と会話ができるロボットが開発されたり、乗り物の自動運転を可能にしたりなど、様々な分野で活用され、世間の話題を呼んでいます。

みなさんの中には、人工知能に興味のある方も結構多いのではないでしょうか。しかし、具体的なところはよく分からないということもあるかもしれません。

ここでは、人工知能の基礎知識や活用事例などについてご紹介していきます。

人工知能について

ここでは、人工知能をまだよく知らない方のため、人工知能をこれから学んでいこうとする方のために、人工知能の基本的なところをご説明していきます。

人工知能とは

人工知能とは一体何を指しているのでしょうか? 明確な定義はないとされていますが、通常は、人間の脳がしている知的活動を行えるようにしたコンピューターシステムのことを指しています。普通のコンピューターは、あらかじめプログラムされた通りの処理をしているに過ぎませんが、人工知能は、自律的に認識・学習・判断・推論といった処理を行いながら、相手や状況に応じた対応を行っていきます。

人工知能ができること、人工知能に期待されていること

人工知能は、データや経験から学習をしたり、臨機応変な判断をしたり、論理的な推論をしたりなど、知的な活動を行うことができます。それだけでなく、人間の脳では処理できない膨大なデータを処理できる、学習スピードが早いなど、人間よりも優れた点があります。

これにより、ビジネス業務の自動化や効率化、生活の利便性や安全性の向上などが期待されています。すでに多くの分野で人工知能が活用されていますが、これからの進化にも目が離せません。

一方で、「それまでしてきた仕事が人工知能に奪われてしまうのでは」「人工知能はいずれ人間の知能を超えてしまうのでは」といったデメリットを指摘する声もあります。

人工知能の活用事例

人工知能はどのようなところで活用されているのでしょうか? また今後どういったところで活用されていくのでしょうか? いくつか活用事例を見ていきましょう。

お掃除ロボット

人工知能の最も身近な例としては、お掃除ロボットの「ルンバ」があげられると思います。人工知能と聞いて「お掃除ロボット」「ルンバ」をイメージする方も多いことでしょう。

人工知能が搭載されたルンバは、内蔵されたセンサーによって障害物を避けながら掃除をすることができます。また、部屋の間取りや家具の配置などをデータとして設定することで、同じ道を通ることなく、効率的に掃除を行うことができます。掃除が終わったら、ルンバ自身で充電器のある位置まで戻ることができます。

「掃除もできないくらいに疲れている時に、特に便利だと思う。」「帰宅時、いつも綺麗に掃除されていて、すごく心地いい。」という声が多いようです。

自動車の自動運転

近年、各自動車メーカーが特に力を入れているのが、人工知能による自動車の自動運転です。画像認識機能や音声認識機能から得られた情報を用いて、通行人、対向車、信号、標識などを認知することや、駐車していた車が動き出す瞬間を察知することなど、人間と同じような水準の認識を可能とする人工知能の研究開発が進められています。

また、「人間が見落としそうな危険を認識することができる」「疲労や感情の乱れがない」といったことから、自動運転以外に、事故率の減少にもつながると期待されています。

※久留米工業大学でも自動運転や未来の乗り物に関する研究・教育を行っています

感情を持つロボット

ソフトバンクは、「愛を持ったロボット」をコンセプトとして、人間の感情を認識できるロボット「Pepper(ペッパー)」の研究開発に取り組んでいます。人間の表情、声のトーン、文章などを読み取ることで、喜びを分かち合ったり、悲しみに同情したりといったことが可能となるようです。

※久留米工業大学でもロボット技術に関する教育を行っています

コールセンターにおけるオペレーション業務のサポート

コールセンターの中にはオペレーション業務の品質向上のために人工知能を活用しているところがあります。音声認識機能により顧客との会話内容を文字ベースで記録したり、会話内容を分析しながら問題解決につながるような情報をオペレーターに提示したりするものです。

大手銀行などではすでに導入されており、「顧客の満足度がアップした」「オペレーター不足の問題を解消できた」と喜びの声があがっています。

クレジットカードの不正使用検知

クレジットカード業界では、クレジットカードの使用状況をモニタリングしたり、個々のユーザーの利用パターンを把握したりできる人工知能が使われるようになってきています。いつもの利用パターンから大きくずれた行動や、膨大なデータから抽出された不正使用時のパターンと一致するような行動があれば、カード会社からユーザーに連絡がいくようになっています。

この技術は、自動学習により精度が高まっていくという見方がされ、将来的には、今と比べ物にならないくらいにまで被害が減少していくのではないかと期待されています。

検索エンジンの最適化

例えば「Google」など、インターネットの検索エンジンにも人工知能が活用されています。キーワード、文字数、滞在時間、直帰率といった情報をもとに学習をしながら、質の低いコンテンツ、有害コンテンツ、コピーコンテンツなどを排除するようしています。

このインターネット社会、多くの方が検索エンジンを利用されていますが、人工知能のおかげで、自分が必要とするコンテンツにたどり着けるようになっているのですよね。

人工知能の将来性

人工知能はこれからも進化していく

人工知能は、我々の生活やビジネスに欠かすことのできないものとなりつつあります。これからも、便利さや快適さもたらしてくれる人工知能が続々と登場してくることでしょう。

上記でご紹介したもの以外に、災害時に救助活動をしてくれるロボットや、外国語で話した内容を同時翻訳できるソフトなど、一昔前であれば考えられなかったようなところにまで研究が進んでいます。これから益々進化していく人工知能から目が離せませんね。

絶対に取り組まなくてはならない問題

昔から、人工知能の分野には、「いずれ人間の知能を超えてしまうのではないか」という問題があります。2045年には人工知能が人間の知能を超える「技術的特異点(シンギュラリティ)」を迎えるのではないかという声があります。

人類はこれを回避できるのでしょうか? 人工知能の研究を推し進めていく上で絶対に取り組まなくてはならない問題と言えるでしょう。

人工知能の活用事例 まとめ

これまでご紹介してきたように、人工知能は活用範囲がとても広く、かつ人間の未来を劇的に変えることができるかもしれない夢のある分野です。解決すべき課題もありますが、それも見方によってはやりがいとなるでしょう。興味のある方は、是非大学で学んでみてください。

※久留米工業大学で「人工知能」について学べる学科はこちらです。