工学部女子の恋愛事情は?キャンパスライフから就職事情までをリケジョが解説します

年々、理系に進学する女性の割合は増えています。とはいえ、まだ男性の方が多いのは事実。工学部に進学したいけれど、女性が少ない環境の中で自分はやっていけるのだろうか……、そんな不安をお持ちの方もいらっしゃると思います。

そこで工学部女子のキャンパスライフから就職事情まで、工学部出身である筆者(リケジョ)の生の経験談を交えつつご紹介します。

女子が工学部へ進学するメリット

まず前提として、やりたいことが明確で、それがたまたま女性の少ない工学分野だったという方は、ぜひ工学部に進学して夢を叶えていただきたいと思います。進学を悩まれている方は、何かしらの不安を抱えているのだと思いますが、筆者が知る限りやりたいことを諦めるほどの困難さはないでしょう。

工学部へ進学する一番のメリットは、専門的な技術力と自ら知識を深めていける基礎力を身に付けられる点。大学卒業後には、結婚や出産、子育て、介護など多くのライフイベントがあるでしょう。ときに仕事との両立が難しくなることもあるかもしれません。転職を考えたり、離職し再就職を目指したり、フリーランスになったり……。選択肢は無限にあり、そのときに自分の武器になるのがスキルです。工学部では専門分野の基礎的な内容を幅広く勉強し、その過程において自分自身で考え、学び続けられる力が身に付きます。

最近は工学系の技術職でも女性を増やす動きがあり、就職先、転職先を探しやすいのは良さのひとつでしょう。女性がまだ少ない分野だと、それだけ入社しやすいと言えるかもしれませんね。

また工学部で学べる専門的なスキルは、意外に思われるかもしれませんが、別の道に進んでも役立つ内容が多いです。筆者の周囲にも、専門分野以外の道に進んだ方もいました。工学部出身だと、事務として就職してもエクセルのマクロで業務を効率化するなど、自分自身の強みを発揮できているようです。

工学部の女子比率

女子の比率は?

平成29年度の学校基本調査によると、大学生全体の女子の比率は45%。工学部については男子学生が328,749人に対して、女子学生は55,975人で、女子の比率は15%でした。

工学部といっても学科ごとで女性の比率は異なり、最も高いのは工芸学で39%、最も低いのが機械工学の5%です。例えば、定員50名の5%だと、女子生徒は2~3人ということになりますね。

出典:学校基本調査(平成29年度結果)-文部科学省

女子はぼっちになる?

進学を検討中の女性の皆さんの中には、女性が少ないことを心配されている方も多いと思います。でも、それはみんな同じ。だから、オリエンテーションなどで初めて会った日に安堵のあまり一気に仲良くなるケースが多いようです。「ぼっちになる」というよりも、むしろ女子同士の繋がりが強くなる傾向にあります。同学年だけでなく、先輩後輩、先生方、職員の皆さんと仲良くなりやすいです。筆者の先輩で、学科の同級生が女性1人という学年もありましたが、男子学生と仲良く過ごされていました。一緒にキャンプなども行かれていたようです。

女子の人数に限らず、男子も普通に友達として接してくれます。突然、休講になったときには、一緒にボウリングに行ったり、テスト前に教え合ったり、性別を超えた友達付き合いができました。そしてその関係は卒業後も続いており、たまに連絡を取り合っています。ただ、女子ばかり4、5人で固まっていると話しかけにくいようなので、仲良くなりたいと思ったら自分から声を掛けてみるのがおすすめです。

大学院に進学すると、学会などで発表する機会もあるでしょう。そうすると、他大学の工学部学生とのつながりが増え、女性だとそれだけで仲良くなりやすいです。女子が少ないとトイレもすいていて、快適でした。トイレで仲良くなったこともありましたよ。

工学部にはかわいい女子はいる?

工学部に入学してくる女子生徒って、どんな感じなんだろう……というのは、男子も女子も気になるところだと思いますが、ひと言でいうと「普通」です。将来について、しっかりとした考えを持っている人が多い印象はありますが、それ以外は工学部だからというのは特にないように感じます。コンサバ系の洋服が好きな人、カジュアルな人、ハキハキした人、おっとりした人、いろいろなタイプの人がいました。きれいで可愛い子も多かったです。

工学部女子はモテる?

他の学部と同様、工学部女子の中にも、本当によくモテる人というのがいます。そして、モテるかどうかは別にして、筆者の知る限り、工学部女子の9割以上が大学時代に彼氏ができていました。1、2年のときはサークル内やアルバイト先で恋人を見つけるケースも多いですが、3年生以降に学科内のカップルが増えました。講義や研究などで学校にいる時間が増えること、実験など学生同士で協力して何かをする機会が増え、距離が近くなることも一因かもしれません。そして卒業後もお付き合いが続いているカップルは早々と結婚しています。

卒業後に久しぶりに会い話をすると、「俺もあの子を狙っていたのにな~」なんて声も多々聞かれます。男子生徒の中には、いいなーと思っても学科内で告白して振られたらと考えると行動に移せなかったというのはあるようです。だから気になる相手がいたら、女性から声を掛けるのは、チャンスの第一歩かもしれませんね。

また筆者の場合は、男子から合コンのセッティングをお願いされることが多々ありました。逆に女子からの合コンの誘いは少なかったです。

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工学部女子のキャンパスライフ

工学部は勉強がハードな分、メリハリを持って学生生活を楽しんでいる人が多いように思います。勉強に関しては、専門分野の資格取得を目指すのはもちろん、語学の勉強に励んだり、趣味の資格を取得したり。主体的に動けば動くほど、何でも挑戦できるのが大学生活です。

アルバイトが楽しくなり、そのままそこに就職した人もいました。みんな何かしらのサークルに参加したり、習い事を始めたり、うまく時間のやりくりをしていました。

工学部女子の就職事情は?

人材不足の影響や、2016年に制定された女性活躍推進法の効果もあり、今まで女性の進出が少なかった工業系の技術職でも女性の採用を増やす動きが活発化しています。それに伴い、女性の働きやすさも改善されつつあります。

会社によって、男性と女性で多少の差が存在しているところもあるようですが、女性の場合は、ある程度自分の居場所、地位を築くと、時代の流れもあり、盛り上げてくれる人が増える傾向にあります。企業の研究職として働いていた知人は、家族の海外赴任へも休職して同行するなどした後に、仕事でもしっかりと結果を残し、今は大手企業の社外取締役に就任するなど非常に活躍されています。また筆者の友人は地元の小さな会社で契約社員として5年ほどコツコツ真面目に働き、その後、業界最大手の企業に転職しました。

工学部に進学したからといって、必ずしも工業系の技術職に就かなければいけないということではありません。建設系の大学院を修了した後に、出版社に就職した友人、教員、公務員(行政職)になった友人もいます。

どこに就職するかももちろん大事ですが、その後どれだけ頑張るかでも、未来は変わってきます。

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工学部を目指す女子へ

大学生活は楽しんだもんがち!自分から動くことで、どんどん可能性が広がります。今、振り返ると、筆者は、女性ということで特別扱いされるのが嫌で、必要以上に肩ひじを張っていた学生生活でした。力では男性には敵わない部分もありますが、女性が少ない分野で女性目線は武器になります。だから、自分ができることを、自分らしくやれば、それはやがてあなたの魅力になることでしょう。

女性が少ない工学部。それをポジティブにとらえるか、ネガティブにとらえるかは、自分次第です。ぜひポジティブにとらえて、充実したキャンパスライフをお過ごしください。

●リケジョ特集サイトもぜひご覧ください

実際に理系の大学に進んで頑張っているリケジョのキャンパスライフや生の声を知ることができます。