建築士のやりがいは?建築士ならではの仕事の醍醐味をご紹介します!

建築士の仕事は、普段の生活で関わらない分「どんな仕事なの?」「どんなやりがいがあるの?」と疑問に思いませんか。

今回は、そんな建築士のやりがいや仕事の醍醐味について紹介します。

建築士の仕事内容と醍醐味

建築士の仕事は、意外にも私たちの生活に密接しています。ここでは、建築士の主な仕事内容、1日のスケジュール、収入面について紹介します。

建物はすべて建築士が設計している

建築士の仕事は建物の設計を行うことです。私たちが普段利用するスーパーやコンビニ、自宅も建築士が設計しています。普段の生活で意識しないかもしれませんが、建築士の仕事は、人々の生活に密接した存在です。

そのため、建築士は単に建物を設計するだけでなく、利用する人の動き、ライフスタイル等を下調べし、建物の設計に活かします。例えば、家は個人を対象に設計を行うため、住まう人の考え方やライフスタイルは特に重要です。

このように、建築士の仕事は、設計はもちろんですが、「人との対話(コミュニケーション)」が必要とされます。

1日のスケジュール

今回は、会社に勤める建築士の1日のスケジュール例を紹介します。

  •    9:00~ メールチェック
  • 10:00~ お客様との打ち合わせ
  • 12:00~ 昼食休憩
  • 13:00~ 設計図の作成、書類作成
  • 18:00~ 業務終了、退勤

建築士は設計図の作成と同じくらい打ち合わせの多い仕事です。打ち合わせで得た内容を建物の設計に活かします。コミュニケーションが大切な仕事といえます。

収入面

収入面は、会社員の場合と独立した場合で大きく違います。例えば、ある組織の建築士として働くのなら一般企業と同様です。

ただ、建築士は高度な専門知識が必要な仕事。建築士の資格次第で収入面の優遇が望めます。また、独立すれば会社員時代を超える収入となるでしょう。

もちろん独立するには相応の経験、実力、自分を売り込む営業的なセンスも必要です。いずれにしても建築士の収入は、自分の技術力次第です。

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一級建築士と二級建築士の違いや共通点を知って自分に合った建築の仕事を選ぼう

建築士としてのやりがい

建築士の仕事には様々なやりがいがあります。ここでは、「建物の竣工」「街づくり」「新しい建築へのチャレンジ」など、建築士しか味わえない感動・やりがいについて紹介します。

建築を通して人々を笑顔にできる

建築は必ず「人々」のために設計します。家を設計すれば、将来家族が住みます。学校を設計すれば、子供たちが毎日集まるでしょう。建築士の仕事は、建築を通して、人々の生活をより豊かに笑顔にできるのです。

自分が設計した建物が、「人々に利用され、笑顔にしている」姿を見たとき、とてもやりがいを感じます。

建物が竣工したときは感動!

建築士の仕事ならではの醍醐味は、やはり建物が竣工※したとき。設計図は真っ白な状態から完成品に向かって線を描きます。また建物の設計から竣工※するまで1年以上かかります。

ゼロから1つの建物を創る感覚や感動は、建築士しか味わえない醍醐味でしょう。

※竣工・・・建物が完成すること。

街づくりに貢献できる

建物は一度建てられると、そこから数十年は残り続けます。つまり建物の設計は、街をつくることです。将来経験を積んで、自分が生まれ育った街で独立起業することもできます。地元や地域の街づくりに貢献することも、やりがいを感じる瞬間です。

絶えず新しい建築にチャレンジできる

建築士の多くは、「デザイン」にこだわりを持っています。常に新しいデザイン、誰も見たことのない建築を設計したいと考えています。特に商店建築※は、お客さんを呼び込むためにデザイン性の優れた建築を求める傾向にあります。

そういった創作性の高い建築にチャレンジできることも、建築士のやりがいの1つです。

※商店建築・・・何かを販売する店舗のこと。

建築士の将来性は?

近年、2020年の東京オリンピックに向けて建設需要は高まっていますが、建築士の将来性はどうでしょうか。

ここでは、建築士のキャリアステップや、独立起業などについて紹介します。

人や街づくりに欠かせない仕事

元々建築士の仕事は、人や街づくりに欠かせません。なぜなら、人は必ず住む場所が必要です。あるいは集団で何かを行う場所も必要ですね(例えば公民館や体育館、図書館など)。それらの建物を設計する建築士は、いつの時代も求められ、決して無くなることのない職種です。

キャリアアップもできる

建築士は経験と実力を積めば、さらなるキャリアップが望めます。例えば、組織設計事務所に数年~10年務めた後、独立して有名建築家になる方もいます。また、建築士は技術系の仕事ですから、能力さえあれば学歴関係なしに良い会社へキャリアアップすることも可能です。

建築士の仕事は、安定的に求められますが、常に時代のニーズや求められる価値観は異なります。技術力を高めつつ、最新の話題に注意すれば自ずとキャリアアップに繋がるでしょう。

独立起業

建築士を志す方の中には、独立起業を目指す人もいます。実際、会社勤めの建築士が独立することは多いのです。

会社員として働いているときは、自分の思い描く建築の設計ができないこともあります。一方独立すれば、自分のやりたい設計ができます。

自分の事務所を構えて、自分の思い通りに建築を設計する。実力と時代が求めるニーズが合致すれば、会社員時代には考えられなかった収入や仕事が舞い込むはずでしょう。建築士にとって独立起業することは、とても夢があるのです。

建築士の大変なところ

建築士は夢のある職業ですが反面大変なことも多いです。ここでは、法令手続き、責任感の大きさなどを紹介します。

法律に基づく手続きが多い

建築士は家や建物を設計する仕事です。華やかな印象を持つ方が多いと思いますが、意外にも地味な事務作業も多い。建築は、建築基準法と呼ばれる法律に合致して設計することを求められています。

それらを証明するために必要な書類(確認申請書類)は、設計図の作成以上に大変なこともあります。華やかな仕事ばかりを想像していると、建築士は務まらないでしょう。

納期遵守で高品質な仕上がりを目指す

建築の設計は、納期遵守が原則です。なぜなら工事の日程が遅れると、その建築のオープンに間に合わなくなります。仮に店舗を設計しているなら、開店日が1日遅れるだけで大きな損失です。また建築の工事日程は、天候に左右されることが多いので、設計は納期遵守する必要があります。

その上で、高品質な設計が求められています。低品質なものを納品すれば、後々問題になります。建築は、設計段階では自由に変更ができますが、完成後は難しいのです。常に高品質な仕上がりを模索することは、後々問題が起こりにくいですし、完成したときお客様に感謝されるでしょう。

責任感の大きさ(任せられる仕事や完成品の影響力が大きいため)

建築士は、人が利用する建物を設計する仕事です。言い換えれば、「人々の命を預かる仕事」です。その分、建築士の仕事には大きな責任が求められます。

また、建築を建てると、少なくとも数千万円あるいは数億の費用が発生します。ですから、1つのミスが大きな損害になるのです。

ただ、そんな大きな重圧を超えて、建物の完成に携われることは責任以上にやりがいがあります。

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建築士になるには?知っておきたい建築士資格の種類と大学で学ぶ内容

建築士として活躍したいと考えている方へ

0から描いた設計図が実際の形になることは、形容しがたい大きな感動があります。さらに、その建物を利用する人々の姿、楽しむ人々をみると「建築士をやって良かったなぁ」と思います。

ただし建築士には高度な建築の知識が必要です。これから建築士として活躍される皆さんには、そのような知識を大学の授業を通して学び、将来に役立てていただければと思います。

●久留米工業大学で建築士を目指せる学科

建築・設備工学科