理学部と工学部の違いは?それぞれの特徴や共通点を詳しく知ろう

理系の学部もいろいろあります。医学部・薬学部・農学部は、それぞれ医学、薬学、農学と、学ぶ内容がとても分かりやすいですよね?

しかしながら、「理学部・工学部・理工学部って何をするところなのかイマイチわからない」という人が多いのではないでしょうか?

ここでは、理学部と工学部の違いや共通点に注目して、大まかに説明していきたいと思います。

※工学部と理工学部の違いや共通点についてはコチラ

理学部で学べる事・取れる資格

理学部で学べる事

理学部では、高校で学んだような理科や数学を更に深く学びます。ドラマや映画で、難しい公式や化学式を解いている教授や、いろんな実験器具に囲まれた研究室を見たことはありませんか?それが理学部のイメージにより近いかもしれません。

世の中の様々な自然現象を理論的に解明し、それを証明するのが理学部です。

理学部の学科

大学によって様々な学科がありますが、大きく分けると数学科、物理学科、化学科、生物学科、地学科があります。

理学部で取得できる資格

取得できる資格は以下のようなものがあります。

  • 教育職員免許状(中学・高校 主に理科、数学)
  • 測量士補
  • 学芸員

工学部で学べる事・取れる資格

工学部で学べる事

工学部は、モノづくりのためのより実践的な知識や技術を学ぶ学部です。

エンジニアって聞いたことがありませんか?ご存じの方は、機械や工具、コンピューターに囲まれた技術者っぽいイメージを持つと思います。実は、工学部は英語でエンジニアリングと言います。そして、エンジニアとは、モノづくり(工学)に関する専門的な技術や知識を持った技術者のことを言います。エンジニアを目指して学ぶところがまさに工学部なんです。

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工学部の学科

工学部も大学によってさまざまな学科があります。文部科学省によると、日本の工学部の学科は660以上あるようです。主に電気系、建築系、化学系、機械系等に分けることができます。

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工学部で取得できる資格

より実用的な資格を得られるところが特徴と言えます。大学の単位(授業や実技科目)をとることで取得できる資格もあれば、卒業することで受験資格が得られる資格、大学が講義などで資格取得支援を行っている資格など様々です。

工学部は学科数も多いため、取れる資格の種類も沢山ありますが、主に以下のような資格が挙げられます。

  • 建築士
  • 自動車整備士
  • 電気主任技術者
  • 電気工事士
  • 毒物劇物取扱責任者
  • ボイラー取扱主任者
  • 教育職員免許状
  • 第1級陸上特殊無線技士
  • 第1級総合無線通信士
  • 弁理士

理学部と工学部の違いや共通点

理学部と工学部の違い

そもそもの目的が違います。

  • 工学部…モノづくりに関する知識や技術を学ぶ
  • 理学部…自然現象を理論的に解明し、それを証明する

簡単に説明すると、理学部は世の中の「なんで?」を追求します。工学部は世の中のためになるものを作ろうと研究します。

理学部と工学部の共通点

学科によりますが、受験では、主に数学、理科、英語がどちらの学部も必要です。そして、それらの科目をベースとした内容を学ぶという点ではどちらも共通と言えます。

また、他の学部に比べて、進学率(院に進む人の割合)と就職率が高いという点でも共通と言えます。

理学部と工学部 偏差値はどちらが高い?

偏差値や、センターの得点率などを見ると、理学部と工学部は同じくらいの偏差値だと考えて良さそうです。むしろ、どこの大学か?によって偏差値が違うようです。

また、理学部も工学部も受ける大学や学科によって受験科目等が全く違いますので、受験前によく確認しておきましょう。例えば、どちらの学部も絶対に数学必須というイメージがありますが、数学を受験科目に指定していない私立大学もあります。

理学部と工学部 どちらが就職に有利?

工学部はメーカー、理学部は教職もしくは企業の研究室に就職するという傾向があるようです。しかし、SEや技術営業やMRといった職業は理系という括りで募集することもあるので、そこは共通と言えます。

大学で学んだ内容をそのまま活かして就職しようとすると、理学部が少し不利と言えるかもしれません。

これは工学部の方が実用的にモノづくりについて学ぶため、それを必要とする企業が多いからです。対して、理学部は、基礎的な研究が多いのですが、企業としては基礎研究はすぐに利益になりません。また、募集人数も少ない為、狭き門と言えます。しかし、研究者を必要としている企業は、大抵の場合業績の良い大企業が多いと言えます。

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理学部と工学部 学部選びに迷ったときの注意点

学問自体に興味がある人は理学部、知識を活かして何かを作りたいという人は工学部を選びましょう。

一番大事なことは大学でどんなことが学べるか?です。工学部でもより理学部に近い内容を学ぶところもありますし、理学部なのに少し実用的な側面をもった学科もあります。その中間に当たる、理工学部という学部があるのもその為です。

その学部、学科で具体的にどんなことが学べるのかをよく調べ、自分に合っているかどうかをチェックすることを強くオススメします。

例えば、大学のHPには学部のことだけではなく、各学科で学べること、さらにその学科のコースや研究室で取り組んでいることなどが紹介されています。え?この学科で実はこんなことまで研究しているの?と驚くこともよくあります。

さらに、オープンキャンパスや大学フェアといったイベントに参加することもオススメです。かしこまった場では、聞きにくいことをズバリ質問するのはとても勇気のいることです。イベントに参加すれば、会場にいるスタッフや大学生などに気兼ねなく尋ねることもできます。また、実際にキャンパスに行くことで雰囲気を肌で感じることもできます。

こういった下調べは、受験のモチベーションにも深くつながることなので、是非お試しください。

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