廣瀬研究室 研究紹介

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慣性センサをベースとしたウェアラブルセンシングによる運動計測・解析法の開発,医療・福祉・スポーツ等への展開を行っています.

慣性センサを用いた運動計測・解析法の開発

 慣性センサは小型・低価格であり,3次元の運動情報が取得できることから,様々な分野への利用が期待されています.しかし,センサから得られる情報は,物理情報を電気信号に変換したものであることから,その信号を有効に活用するためには,適切な解析法を使用する必要あります.
 慣性センサから得られる計測情報力学情報(角速度,加速度)や磁場であることから,様々な解析に適用できる可能性があるが,取り扱いが比較的難しいため,行える解析が限定されているのが現状で.そこで,求められる情報を得るための解析技術の開発や医療・スポーツ分野への応用を行い,より高精度かつ簡易に計測・解析が可能なウェアラブルセンシング技術の開発を行っています.
 

 
     
スポーツの運動解析への応用

スポーツへの応用として,主にスノースポーツの運動解析を行ってきました.スノースポーツに対応した姿勢推定法として,複数の慣性センサ・地磁気センサの計測情報を用いた拡張カルマンフィルタ・アンセンテッドカルマンフィルタによるセンサフュージョンの開発,運動学的解析を用いた関節角度,力センサを併用した逆動力学解析による関節トルク推定,GPS情報を併用することによる滑走速度推定を行い,スノースポーツの運動を定量的に表しています.

他のスポーツへの展開や医療・福祉分野への展開を行っていく予定です.
 

参考文献

1.「実滑走におけるスキーヤーの3次元姿勢計測とターンの運動解析に関する研究」,近藤亜希子,土岐仁,廣瀬圭,スキー研究,第10巻・第1号,pp.19-26, 2013

2.「スキーヤーの関節角度・滑走速度計測によるスキー・ターンの運動解析に関する研究」,廣瀬圭,土岐仁,近藤亜希子,スポーツ産業学研究,第22巻・第1号,pp.1-8, 2012