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2012年ものづくりコンテスト:建築・設備工学科

建築設計競技「高齢者とともに暮らす住宅」

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現在、我が国では高齢化が進行しており、今世紀の半ばには人口の約三分の一が65歳以上の高齢者となると予想されています。 このような中、今回は高齢者とともに暮らす住宅を考えてみたいと思います。
そこでは、高齢者に対する物理的、心理的障壁を取り除くバリアフリーという考え方はもとより高齢者も含めた全ての人々にとって使いやすいというユニバーサル・デザインの考え方も求められることでしょう。 さらには、高齢者と他の家族との関係や、地域社会との関係まで踏み込んだアイデアがあるかもしれません。従来の枠にとらわれない自由なアイデアで、高齢者とともに暮らす住宅を考えてみましょう。

コンテストの概要

コンテストの課題

● 設計条件
  • 提案する住宅は、戸建て住宅とします。
  • 家族構成は6名[老夫婦+息子夫婦+孫2人(男子12歳と女子10歳)]とします。
  • 敷地の大きさと形状は、東西20m ×南北20mの正方形で、北側に幅員6mの道路が接するものとします。
  • これら以外の諸条件、例えば住宅の規模、構造、外構、駐車場の有無、敷地周辺の状況などは、応募者の自由設定とします。
● 提出物

A2サイズ(420mm x 594mm)の用紙1枚に、作品タイトル、設計趣旨、図面を自由にレイアウトして下さい。 図面は縮尺1/100で、配置図兼1階平面図、2階以上の各階平面図(2階以上がある場合のみ)、立面図(1面)、断面図(1面)とします。
尚、上記の図面以外に、その他の図面、スケッチ、建築パース、イメージ写真、模型写真等を掲載することは、応募者の自由設定とします。 表現方法は、青焼、鉛筆、インキング、着色、プリントアウトなど自由です。A2用紙はパネル化せず、ボードに挟むか筒に入れて提出して下さい。
提出するA2用紙の裏面に、応募者全員の氏名、高校名(コース名、学年)、連絡先を記入して下さい。

● 応募資格

応募は、3名以内のグループまたは個人での作品とします。参加できる方は高校生のみです。

開催日時

作品提出締切:平成24年7月28日(金)必着 ※終了致しました。

表彰・展示:平成24年8月5日(日)  ※終了致しました。

審査について

● 審査員

久留米工業大学工学部建築・設備工学科全教員
審査委員長:池鯉鮒 悟 学科長

● 入賞

1等、2等、3等、佳作賞(複数点)、参加賞(複数点)を決定し、2012年8月5日(日)のオープンキャンパス時に表彰します。また、応募作品を展示します。
佳作を含めた入賞者は、出願の条件を満たしている場合、本学工学部建築・設備工学科のAO(アドミッションズ・オフィス)入学試験の「ものづくり」区分に出願することができます。.

●応募作品の返却

応募作品は、入賞発表後3ヶ月以内に高等学校に郵送します。応募作品の公開(展示・出版)は、本学の判断で行うことができることとします。

審査結果・講評

審査結果

審査結果学校メンバー
優勝 科学技術高等学校(静岡) 山杢 光(2年)
準優勝 科学技術高等学校(静岡) 菅原 純(2年)
3位 佐賀工業高等学校 博井 涼太(3年)
佳作 十和田工業高等学校(青森) 嶋森 和貴(3年)
佳作 筑紫高等学校 淡川 啓志郎(3年)

講評

優勝 静岡県立科学技術高等学校 2年 山杢 光
「絆?心つながる家族と地域?」
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高齢者と地域社会とのつながりに着目した案である。この案の設計者は、高齢者が家族とはもとより、地域の人々と交流することによって、「心のバリアフリー」を獲得することを意図している。
地域の人々との交流を進めるために、住宅敷地内の中央部分に「みんなの遊び場」をつくるとともに、北側の道路沿いにはピロティ形式の「作業場」を、また住宅と遊び場の間には「縁側」を設けている。さらには、高齢者夫婦の部屋に隣接して、土間形式の「駄菓子屋」を設置するなど、地域社会との交流を促進させる様々な空間的な工夫が提案されている。
このような街に開かれた空間で、高齢者は子どもたちに昔の遊びを教えたり、昔話を語ったりと、元気に遊ぶ子どもたちと身近に接することができる。現代では忘れられている高齢者と地域社会との「絆」の回復を提案した素晴らしい設計案であり、この点を評価して1等とした。

準優勝 静岡県立科学技術高等学校 2年 菅原 純
「CENTRAL HORTICULTUTURE」
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住宅の中央部分に吹抜けのある大きなホールを設置し、それを囲むようにそれ以外の様々な部屋、例えば老夫婦の部屋や息子夫婦の寝室、子ども部屋、キッチン、トイレ、浴室などが配置される設計案である。
大きなホールは、食堂(ダイニング)や居間(リビング)として使われるほか、そこにグランド・ピアノが置かれて音楽が響き渡り、さながら小さなコンサート・ホールのような空間になっている。
また、ホールには大きな窓が設置されて、その外には「レイズドベッド」と名付けられた花壇や家庭菜園が広がっている。家庭菜園で採れた野菜はキッチンで調理されて、大きなホールで皆が集まってその新鮮な野菜を食べる。 このように、この大きなホールは、音楽や食事を楽しむための交流スペースなのである。この空間を介して、高齢者が家族とつながり、さらには地域の人々とつながることを想定したのが、この設計案である。素晴らしい案であるが、1等案と比べると、地域との空間的なつながりがやや弱いものとなっている。

3位 佐賀県立佐賀工業高等学校 3年 博井 涼太
「House to live in happily」
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トイレや浴室に手すりをつける、廊下や階段の足元を明るくする、車椅子乗っても生活が可能である等々の高齢者に関わるバリアフリーを考えた設計案である。 住宅平面に関しては、1階では東側の玄関からLDKに至る廊下が伸びて、その廊下の両側に老夫婦の寝室や洗面所、トイレ、2階への階段が配されており、2階では廊下に沿って子ども部屋やシアタールーム、夫婦寝室が配されている。これは「中廊下型」と呼ばれる一般的な住宅平面であり、1等案や2等案に見られるような、独自のコンセプトを持った特徴のある空間アイデアの提案には至っていない。 また、外構のデザインに関しても、老夫婦の寝室に付けられた縁側と外部のバルコニーは道路境界の反対側に設置されており、地域住民との交流スペースとはなり難い。このような点に気を付けて、デザイン的な工夫をして欲しかった。 但し、図面としては、外観パースも含めてきれいに仕上げており、この点を考慮して3等とした。

佳作 福岡県立筑紫高等学校 3年 淡川 啓志郎
「三世帯住宅の提案」
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1階にLDKと老人室を、また、2階に夫婦寝室と子ども室を配して、LDKの一部に吹抜けをとった設計案である。また、玄関や庭部分にスロープを設置するなど、バリアフリーを考えた案でもある。1階には廊下が無く、居間(リビング)アクセス型のおもしろい建築平面になっており、この点は評価できる。但し、吹抜けの取り方が中途半端である。例えば、ソファーかダイニングテーブルのある部分を吹き抜けとして、1階と2階を空間的につなげて、そこを家族の交流スペースとして位置付けるというような空間的なアイデアの提案ができなかっただろうか。
老人室にトイレを設置したり、浴室から竹林を眺められたり、家事空間(ユーティリティ)を設置したりという細かな配慮が感じられる点は評価できる。
以上の点を総合的に判断して、佳作とした。

佳作 青森県立十和田工業高等学校 3年 嶋森 和貴
「ゆ」
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住宅を温泉や銭湯に見立てたユニークな設計案である。「ゆ」と書かれた煙突のようなものが住宅の屋根に建っており、銭湯と見間違った人々を住宅に誘い入れることを狙っている。
建築平面は、中庭をリビングルームが取り囲んだものとなっており、そのリビングルームから直接、食事室、浴室、トイレの他、老夫婦寝室、夫婦寝室、子ども室へとつながるリビング・アクセス型となっている。このような建築平面は興味深いが、中庭はもう少し広くした方が、魅力的な内部空間をつくれるのではなかろうか。さらに、その中庭とリビングルームを積極的に交流空間として活用できたならば、もっと面白い案となったと思われる。
特に、「ゆ」と書かれた煙突のようなものは、下部が収納として使用される以外は、機能的には不明なものとなっている。換気装置など、何らかの積極的な意味付けができれば、もう少し魅力的な設計案となるだろう。以上、総合的に判断して佳作とした。

当日の様子はフォトギャラリーにも掲載しています.



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